「Windows 10」に組み込まれたウェブブラウザ「Microsoft Edge」は、まったく新しい体験をうたっている。長きにわたってMicrosoftの主要製品だった「Internet Explorer」(IE)が、何年間も収穫逓減に陥った後に登場したブラウザだ。Edgeは、注釈を付けたページのマークアップや共有といった新機能が追加されるだけでなく、セキュリティが強化され、パーソナルアシスタント「Cortana」の追加によって利便性も増しているという。
ウェブブラウザ分野では多くの企業がひしめきあっているが、新規参入の余地があるのは間違いない。主要ウェブブラウザはどれも批判にさらされているからだ。その内容は、長年にわたるアップデートとウェブ技術の変化によって動作が遅くなった、プラグインが増えるとパフォーマンスが落ちる、バッテリをむだに消費することもある、といったもので、Microsoft自身のInternet Explorer、Googleの「Chrome」やMozillaの「Firefox」、通好みの「Opera」、そしてAppleの「Safari」でさえも例外ではない。なかでもChromeは、ほぼ全ユーザーのお気に入りだったブラウザから、多くのユーザーが問題を抱えるブラウザになってしまった。
Edgeは、少なくともWindows 10ユーザーにとって、こうした問題すべての解決策になるのだろうか。米CNETのCNET Labsは、Edgeと他のブラウザの比較を進めている。比較の対象は、WindowsにおけるEdgeの最大の競合であるInternet ExplorerとChromeだ。このシリーズの第1部では、ハイエンドPCとローエンドPCの両方で、Edge、IE、Chromeについてシンプルなブラウザベースのベンチマークをいくつか実施した。シリーズ第2部では、ハイエンドとローエンドの同等のノートPCで、Edge、IE、Chromeを使ってオンライン動画を長時間ストリーミングし、バッテリ持続時間をテストする予定だ。
ブラウザのパフォーマンステストでは、Dellの「XPS 13」とMicrosoftの「Surface 3」を比較した。XPS 13は、Intelの現行世代CPU「Core i5」を搭載したモデルで、この構成の価格は1299ドル。Surface 3はエントリレベルのSurfaceハイブリッドで、Intelの「Atom」プロセッサを搭載し、価格は499ドルからだ(キーボードカバーは別途129ドル)。
クロスプラットフォームで実行できるブラウザベースのベンチマークは多数あるが、今回は「Peacekeeper」「Jetstream」「Octane」の3つを選んだ。Peacekeeperはテクノロジベンチマーク大手のFuturemarkのサービスで、Jetstreamは米CNETがときどき使ってきた旧「SunSpider」に代わるテストだ。OctaneはGoogleが開発したテストである(意外なことに、Chromeブラウザがこのテストで常に最高のスコアを記録したわけではなかった)。どのテストもそれぞれのリンク先で実行することができる。
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