「EC売上アップ」のコツ

足で稼ぐ顧客獲得術--子供向けミリタリーキットのECサイト「BattleBox」に学ぶ

尼口友厚(ネットコンシェルジェ CEO)2015年08月04日 08時00分

 僕の近所の公園では、ボール遊びが禁止されている。そのほかにボールを使った遊びができるような広い遊び場は少なく、子供たちは仕方なく公共の道路などを使って遊ぶことが多いようだ。

 もっとも子供たちが外で遊ぶ比率が減ったのは「広い遊び場がない」ことだけではなく、ゲームやスマートフォンなどの登場により、インドアでも充分に遊べることも原因となっている。

 今回紹介する「BattleBox」は、そうした「外に出て遊ぶことの楽しさを知らない」子供たちに、アウトドアの遊びを演出するキットを販売しているサイトだ。軍隊用の装備やおもちゃの爆弾をはじめ、アウトドアに必要なロープ類やリュックサック、双眼鏡やトランシーバなど、軍隊ごっこ、サバイバルごっこなどが楽しめるキットから実際に役立ちそうなものまで、子供の興味を引きそうなものをジャンルごとにキットに詰め込んで販売している。


「BattleBox」トップページ

 知名度ゼロの状態からスタートしたが、ネット上で取り上げられたことから、今ではオーストラリアや南アフリカなどからオーダーが入ってくるまでになっているという。

子供が外で遊びたくなるおもちゃの詰め合わせ

 BattleBoxで現在販売しているキットを大別すると、自然の中で生きるためのグッズを詰め込んだサバイバル系、軍隊のグッズやスタイルを盛り込んだミリタリー系に分かれるようだ。

 キットの価格は、お手軽なグッズを詰め込んだ安価なものは20~40ポンド(約3800~7700円)だが、より本格的な内容のキットは60~100ポンド(約1万1500~2万円)ほどもする。

 軍隊ごっこ的な遊びを想定していると思われる、「Ultimate Soldier Kit」には、迷彩柄のヘルメットやベスト、リュックサック、ドッグタグ、“大きな音で爆発して敵を怖がらせる爆弾”とバッグ、コンパス、温度計、拡大鏡、LEDライト、鏡、そして重要なメッセージを非表示にできるという「秘密のコンパートメント」などが入っているという。

  • おもちゃ詰め合わせの例[出典:BattleBox]

 一方、サバイバル用キット「Extreme Survival Kit」に入っているのは、リュックサックにパラコード(パラシュートにも使用される強靱なアウトドア用のひも)、ウォーターボトルのほか、軽量で防水加工されたタープ、タープを固定するためのペグ、ペグを打つのに適した木槌、各種サバイバルキット、ジョン・ワイズマン氏によるポケットサイズのSASサバイバル・ハンドブックと、なかなか本格的な内容だ。

 そのほかにも、3km圏内で使用可能なトランシーバや、双眼鏡が利用可能な「BEAR GRYLLS GREAT EXPEDITION KIT」、木や森の中に忍び込み、自身の姿をカモフラージュするギリースーツの入った「EXTREAM AMBUSH KIT」(待ち伏せキット)など、個性的なキットもある。この待ち伏せキットはBattleBoxのキットの中でも特に人気があるそうだ。

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