Apple Watchは、ほかのスマートウォッチがこれまで採用していないいくつかの新しいテクノロジを備えている。
Appleのスマートウォッチは、現在主流となっているウェアラブル機器のうちでモバイル決済に対応した初めての製品の1つだ。Apple PayがNFCを使って利用可能になれば、店舗での支払いがタップ1つで済むようになり、オンラインショッピングでも利用できるはずだ。また、ホテルでドアを開けることもできる。
Apple Watchは触覚フィードバックを利用しているが、感圧式のディスプレイも持っており、強く押すと違う反応を返す。これは、より高度な通知ボタンや入力方法が利用できる可能性があることを意味している。
さらにAppleは、複数の入力手段も追加している。本体側面に装備された小さなDigital Crownはホームボタンとスクロールホイールを1つにまとめた名案と言える。Digital Crownは赤外線LEDと光センサによって高い精度を実現しつつ、ピンチでのズームやスクロールといった操作を簡単に行えるようにしている。そしてDigital Crownを使う、あるいはその下に配置された、お気に入りの友人や連絡先を表示させるボタンを使えば、画面にタッチしなくても操作できるようになっている。なお、画面のスワイプやタップももちろん可能だ。
心拍数測定テクノロジは、最近よく見かける腕に装着するタイプの心拍モニタと同じ光学タイプだ。本体背面に装備された4つのサファイアレンズ群を見る限り、少なくとも外見上はかなり頑丈そうだ。ただ、どの程度の性能かはまだ分からない。
Appleのスマートウォッチは独自のアプリプラットフォームを備える。Android Wear搭載スマートウォッチ向けにも既に十分な数のアプリが出そろってはいるが、アプリはGoogleのスマートウォッチのオマケ的な位置付けとなっている。一方Apple Watchでは、アプリがメインディスプレイ上で前面に押し出されている。Appleは「WatchKit」というAPIを2014年にリリースしている。これによりAppleは、発売までに開発者が多くの機能を実装し、アプリを充実させてくれるものと考えている。このことは、Android Wearのような既存のプラットフォームに追い付く一助となりうる。
「Digital Touch」と呼ばれる、直接的なコミュニケーションを可能にするアプリ群を使用すれば、他のApple Watchユーザーとの個人的な通信が可能になる。即席で描いた絵文字や、愛情のこもったタッチをやり取りしたり、トランシーバのように音声メッセージを送ることもできる。学校の教室内でこうしたコミュニケーションが流行するかもしれない。
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