(編集部注:この記事は、9月3日に公開された「グーグルの「Android Wear」、Bluetoothヘッドセットとの連携やGPSに対応へ--担当幹部」に未翻訳部分を追加し、一部を編集して公開しています)
カリフォルニア州マウンテンビュー発--ウェアラブルデバイス市場で、Googleが活躍する準備が整った。
Googleのスマートフォンおよびタブレット向けOS「Android」をウェアラブル向けに最適化したバージョンとして3月に発表された「Android Wear」は、既に3機種のスマートウォッチで採用されている。サムスンの「Gear Live」とLGの「G Watch」、そして先週詳細が明らかになったMotorolaの「Moto 360」だ。
Android Wearを搭載するデバイスは、すでにサムスン、LG、Motorolaから発表されているが、多数のAndroid Wearアプリを準備しているGoogleは、それでは十分ではないことを知っている。ライバルであるAppleは米国時間9月9日、「iPhone 6」を発表したメディアイベントで、新たなウェアラブルデバイス「Apple Watch」を発表した。ベルリンで開催されたテクノロジカンファレンスIFAでは、ソニーとサムスンを含むいくつかの企業が、ウェアラブルデバイスについて発表した。
Android Wearに掛かっているのは、生まれたばかりではあるが、将来が約束されているウェアラブルデバイスの市場だ。調査会社のCCS Insightによれば、2013年には970万台のウェアラブルデバイスが出荷されたという。2014年末には、この数字は2200万台まで跳ね上がると予想されている。さらに同社は、2018年には2億5000万台のウェアラブルデバイスが利用されるようになると予想している。
大手テクノロジ企業にとっての魅力は、消費者にアプローチするためのルートをまた1つ増やせることだ。これまでとは違ったサービスを提供することができ、スマートフォンやタブレットでは不可能な形でユーザーに関する情報を集めることができる。
米CNETは、Android Wearのエンジニアリング担当ディレクターDavid Singleton氏とAndroidのエンジニアリング担当バイスプレジデントHiroshi Lockheimer氏にインタビューを行い、Googleのウェアラブル計画などについて話してもらった。
それらの計画には、スマートフォン上のAndroid Wearアプリ経由で配布されるWearのアップデートが含まれる。
Singleton氏は、「われわれは、さまざまなことをできるようになる。その1つは、これらのデバイスとユーザーが着用する可能性のあるほかのデバイスを連携させる機能の追加だ。われわれは、Bluetoothヘッドセットとスマートウォッチをペアリングできるようにするアップデートの提供を予定している。つまり、ユーザーはスマートウォッチに保存した音楽をBluetoothヘッドセットで再生できるようになる」と述べた。
以下は、インタビューの内容を書き起こしたものだ。
--Android Wearの話に入る前に、GoogleがAndroidをどう見ているかを聞かせてください。I/Oでは、Androidの責任者であるSundar Pichai氏が野心的な計画を示していました。
David Singleton氏:われわれは今年、あらゆるところの、さまざまなデバイスでAndroidを使ってもらうことに力を入れてきました。Androidはスマートフォンとタブレットの市場では非常に勢いがあり、開発者のエコシステムも素晴らしいものです。Androidのスマートフォンやタブレットで動作するサービスは大きく増えました。それを考えると、そこで得られた洞察とプラットフォームを、別のフォームファクタを持つデバイスにも提供できるのは刺激的なことです。
Hiroshi Lockheimer氏:ポイントは、われわれの周囲を見渡すとあらゆるところに画面がある、ということです。それらの画面は、お互いに話すことができません。離れ小島になっているのです。これらを統合し、それらの画面の間をアプリやサービス、情報が流れる共通プラットフォームを作ることができれば、より生活に役立つはずです。
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