スマートフォンの世界では、中古品が次第に新しいトレンドになりつつある。
ガジェット好きな人々は依然として最新で最高のデバイスを強く要求するが、中古スマートフォンの購入を検討する消費者も増加している。調査会社のGartnerは米国時間2月18日に発表した報告書の中で、中古スマートフォン市場は2017年までに約2倍に拡大して1億2000万台規模(卸売価値は140億ドル規模)に達すると予想した。
消費者は昔から古くなったガジェットを中古市場に流してきたが、Gartnerが提示した台数は、中古スマートフォン市場がますます成熟していること示すものだ。これまで、中古携帯電話は主に安価な通信手段を求める発展途上市場の消費者の手に渡ってきた。しかし、そうした状況は変わりつつある。
財布のひもを締める消費者が増える中で、大幅に値引きされた1年前のスマートフォンがお買い得であるようだ。通信キャリアが契約者にデバイス価格の全額を支払わせようと試みていることもあり、そうした考え方をする消費者が多くなった。そして、最新で最高のデバイスを求める人々にとっても、古い(とはいえまだ比較的ハイエンドの)スマートフォンを売ることは、投資額の一部を取り戻す魅力的な手段だ。
GartnerのアナリストであるMeike Escherich氏は、「成熟市場の消費者が18~20カ月ごとにスマートフォンをアップグレードするようになった今、古いデバイスはどうなるのかという問題を避けて通ることはできない」と述べた。
多くの企業がこのトレンドから利益を得ている。消費者が中古電子機器を売ることができるサービスを専門に手がけるEコマース企業のGazelleもその1つだ。Gazelleは2014年10月、中古スマートフォン購入のオプションの提供も開始した。最高経営責任者(CEO)のChris Sullivan氏によると、12月までに、それはGazelleの売上高の5分の1を占めるまでになったという。その割合は今後12~15カ月のうちに売上高の半分に達するだろう、とSullivan氏は予想する。
Sullivan氏はインタビューの中で、「それは急速に成長する巨大市場だ」と述べた。
同氏は、Gartnerの試算は市場規模を過小評価していると考えており、スマートフォンの最終価格が2017年までに総価値を200億ドル以上に押し上げる可能性もあると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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