サムスンのGear VRは、OculusやMorpheusのヘッドセットと同水準の効果を持つ光学技術を使っている。形はプラスチックのスキー用ゴーグルのようで、その前にGALAXY Note 4を取り付けるブラケットが付いている。GALAXY Note 4をMicro-USBプラグで接続してはめ込めば、Gear VRのスクリーンになる。ゴーグルの位置は、両側と上側にある弾力のあるマジックテープストラップで調整するようになっている。ヘッドセットの近接センサは、頭に取り付けたときから作動する。2つの大きなレンズが、ディスプレイの分割画面を没入感の高い球状のパノラマ動画や3D体験に変える。焦点は上に付いているダイアルで調節する。Gear VRは眼鏡との併用はできない。筆者の目はかなり悪いのだが、Gear VRのダイアルをほぼ限界まで回してようやく焦点が合った。他の人には(その多くは普段眼鏡をかけている)焦点あわせの問題はなかった。
Gear VRは、仮想現実のアイデアをモバイルで実現したものだ。PCやゲーム機を接続する必要はなく、スマートフォン(GALAXY Note 4)ですべてを処理する。199ドルのキット(Innovator Edition)に含まれているのは、ヘッドセット、コンテンツが入った16GバイトmicroSDカード、所有する動画を読み込ませるためのSDカードアダプタ、ジッパーのついたキャリーケースだ。Gear VRはかさばるが、鞄の中では大きめのオーバーヘッドヘッドホンと同じ程度のスペースしか取らない。
Gear VRの設定には約40分かかった。必要だった作業は、貸し出されたAT&T版GALAXY Note 4のソフトウェアアップデートのダウンロード、Oculusアプリの読み込み、Oculusアカウントの作成だ。ヘッドセットにGALAXY Note 4をはめ込むと、デバイスをいったん外してセットアップを継続するように音声で指示された。ストアには10を超えるアプリや体験が用意されており、そのすべてが今のところ無料だ。筆者はそれを全部ダウンロードした。
もちろん、Gear VRを頭に装着すると、知り合いからからかわれたり、不思議な目で見られたりするし、笑われることもあるだろう。しかし、筆者がその手の知り合いに実際にこれを試させると、そんなことは言わなくなった。
スマートフォン用の自作VRキットであるGoogleのCardboardは、VRの魔法は実はヘッドセットではなく、主にソフトウェアに由来しているということを示した。それは真実だ。Gear VRはGALAXY Note 4用の素敵なゴーグルのように感じられる。Gear VRは基本的に、USBで接続したレンズ付きのマウスだと言える。タッチパッド、戻るボタン、音量ボタン(すべてヘッドセットの側面に配置されている)、そしてレンズが付いている。複数のモーション検知による操作も可能で、加速度センサ、ジャイロメータ、コンパスなどを内蔵しており、顔の近接センサも搭載している。これがGear VRの仕組みであり、少なくとも今はまだ、触覚グローブや腕をスキャンするカメラなどはない。 また、Bluetoothコントローラをペアリングして、一部のゲームで使用することもできる(サムスンもゲームパッドを用意しているし、Android対応の別のコントローラも使用できる)。
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