仮想現実(VR)はいよいよ現実のものとなってきたが、一般市場ではまだ普及していない。
VRは、数十年前からポップカルチャーのテーマであり、ショッピングモールの珍しい展示品だったが、そのわりになかなか実体を現そうとしなかった。最近の製品である「Oculus Rift」や「Project Morpheus」なども、まだ消費者の手が届きそうで届かない段階にとどまっており、発表されただけで市販には至っていない。
サムスンの「Gear VR」や(多少度合いは落ちるが)「Google Cardboard」の登場で、そうした状況が変わりつつある。ただし、ある程度までだ。いずれもゴーグル型のアドオンであり、既存のスマートフォンをVRヘッドセットに変える製品だが、市販はされているものの、まだ制限がある。Cardboardは基本的に、マニア向けのDIY概念実証といった感じの製品だ。一方のGear VRは、米国内でしか提供されておらず、アプリも限られている。サムスンが設定した「Innovator Edition」という名称は、「アーリーアダプターエディション」であることを暗示しているのかもしれない。これらは仮想世界の黎明期の製品だ。
VRの体験は鮮烈で、畏敬の念を覚えることも多い。だが、改善も必要だ。われわれが現在目にしているVRは、開発途中の未完成品である。それでも、2015年には次の大きな飛躍が待っているかもしれない。強く有望視されてはいるものの、仮想現実の制限はいまだに非常に明らかだ。ここではVRが次に必要としているものを紹介する。
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