サムスンの「Gear VR」レビュー--バーチャルリアリティが手元に - (page 5)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2015年02月05日 08時30分

没入感:全体的には滑らかだが時々めまいがする

 Gear VRを使っても気分が悪くなることはあまりなく、これは素晴らしいことだ。ディスプレイのラグは少なく、使ってみた人は、母でさえほとんど問題がなかった。しかし、深刻なめまいを感じた瞬間も何度かあった。「Titans of Space」の開放的なデモで太陽系のツアーをしているときと、Bluetoothコントローラを使って「Dreadhalls」と呼ばれる独特の雰囲気のあるホラーゲームをプレイしていたときは、強くめまいを感じた。これは、地下墓地の通路を駆け回り、あらゆる方向を見回していたからかもしれない。Gear VRにはProject Morheusや大型のPCに接続したOculus Riftのような頭の位置を知るための外部カメラはないため、かがんだり、何かの下をのぞき込んだりすることはできない。これが、現実の世界で頭を大きく動かしたときに、VRの空間との断絶を生む場合がある。

将来何が実現するかのヒントをくれるデバイス

 Gear VRはゲームよりも動画や「体験」を強調しているが、利用できるアプリの半分はゲームであり、その内容は予想よりもかなりよかった。スタートしたばかりのモバイルVR体験としては、初期コンテンツは不足気味であるものの、Gear VRは予想していたよりも大きな成功だった。

 モバイルVRは多くの場合、物珍しいだけものか、単なるデモを少し超える程度のものだ。しかし、Gear VRはようやくほかの選択肢と比較できる水準まできた。コンテンツをすべて体験してしまった後は、Gear VRを棚にしまったままになってしまう可能性は高い。これは、あらゆることができるプラットフォームというよりは、アトラクションに近いためだ。それでも、これは非常に驚くべき体験だ。

 2015年には、Oculus、ソニー、Googleをはじめとする多くの会社がVR製品を出してくるはずだ。サムスンも、新型GALAXYスマートフォンに合わせて、新しいGear VRを出してくるかもしれない。(サムスンによれば、このモデルはGALAXY Note 4のサイズだけに合わせて設計されている)。今後、手のスキャン技術や、専用コントローラ、そして仮想空間に最適化されたコンテンツなどが登場してくることも予想される。Gear VRはその中の1歩にすぎない。

 筆者は、またVRの中に入っていくのが待ちきれない。

提供:Sarah Tew/CNET
提供:Sarah Tew/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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