この連載では、アウンコンサルティングの現地駐在員による、日本・台湾・香港・タイ・シンガポールでのマーケティングに役立つ現地のホットトピックを週替わりでお届けします。
年も明け、日本は一段と寒さが厳しくなってきました。平均気温29度のバンコクですが、実は1年で1番寒くなるのがこの季節。1月は約21度まで気温が低下します。「たかが21度」と思われるかもしれませんが、とんでもない。タイ人の中には長袖やコートを着こむ方も出てきています。「外の寒さ対策」も大事ですが、出来れば「室内の冷房の温度」を調節してほしい……。そんなことを考えている今日この頃です。
寒い日はこたつでみかんとお茶。ということで、今回はタイの無糖茶マーケットをご紹介します。タイには約9000店舗以上ある日系コンビニのほかに、UFMフジスーパー、グルメマーケット、ヴィラマーケット、伊勢丹、BigC、ロータスと、さまざまな場所で日本食が手に入ります。
JETRO発表の「タイにおける食のマーケット調査」内、「タイ人の日本の食品に関する嗜好」(PDF)によると、「食べた(飲んだ)ことのある日本食品」「おいしいと思う日本食品」の第2位に無糖緑茶が上げられています。
また、少し前までは有糖茶が主流であったタイですが、近年の健康志向・日本食ブームから、今では日本食レストランなどでチャ・イェーン(冷たい無糖茶)が一般的になりつつあります。
無糖茶と聞いて、タイで最初に思い浮かぶ企業が「ICHITAN」と「OISHI」。
ICHITANは、無糖茶マーケットをタイで創り出した第一人者のTan社長が有名です。ICHITANの公式FacebookページとTan氏のFacebookページを合わせると、1100万件以上の「いいね!」を獲得しています。Facebook上で「Tan氏自ら出演」「面白い画像」「目を引くコンテンツ」など、話題性の高いコンテンツでエッジを立て、口コミ効果が抜群なのが特徴です。
タイ人にTan氏がどんな人物かと聞くと、「優しい」「面白い」など、「経営者」よりも「パーソナリティ」のイメージが先行して出てくるのもFacebookでの演出効果なのかもしれません。
一方で、OISHIの主力SNSは「LINE」。ネコのスタンプと若いタレントを起用し、ユーザーに対して「製品情報×ビジュアル的なアプローチ」を直接的に仕掛けています。そのほか、タイで若者に人気のテレビバラエティ「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」のスポンサーや、コンサートスポンサーなども精力的に務めています。
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