Nokiaはタブレットで有名な企業というわけではないが、携帯電話事業をMicrosoftに売却した今、魅力的な価格設定の最新「Android」タブレットでユーザーの注目を集めたいと考えている。「Nokia N1」の価格は250ドルからで、中国で旧正月(2015年2月19日)前に発売される予定だ。それ以外の国での価格と発売日はまだ発表されていない。
N1のデザインは今風でスリムだ。厚さは6.9mmで、アルミ製フレームを採用しており、カラーはダークグレーとシルバーが用意される。7.9インチのIPS液晶ディスプレイは4:3のアスペクト比で、ピクセル解像度は2048×1536だ。内部には、Intelの2.3GHzの「Atom Z3580」64ビットCPU、「PowerVR G6430」GPU、2GバイトのRAMを搭載する。
少し意外なことだが、Nokia N1は32Gバイトもの内部ストレージを備えている。そう聞いて最初は素晴らしいと思うかもしれないが、容量を拡張できないことを知れば落胆するだろう。しかし、ストレージ容量がもっと少なく、microSDカードスロットを搭載しない図々しいメーカーがあることを考えれば、納得できる妥協点だ。それだけの容量があれば、多くのアプリや映画、ゲームを保存できる。
画面サイズ | 解像度 | 重量 | 厚さ | 米国での価格 | |
Nokia N1 | 7.9インチ | 2048×1536(326ppi) | 318g | 6.9mm | 250ドル~ |
iPad mini 3 | 7.87インチ | 2048×1536(326ppi) | 331g | 7.5mm | 399ドル~ |
Kindle Fire HDX | 7インチ | 1920×1200(323ppi) | 303g | 9mm | 179ドル~ |
サムスンGALAXY Tab Pro 8.4 | 8.4インチ | 2560×1600(360ppi) | 294g | 6.6mm | 399ドル~ |
Nokia N1は「USB Type-C」ソケットを搭載する最初のタブレットの1つだ。このリバーシブルなUSBポートは、あらゆる種類のUSB接続に取って代わることになっている。最も魅力的な最先端機能というわけではないが、将来も使い続けられる便利な機能だ。
N1はNokiaのAndroidランチャー「Z Launcher」を採用する初の製品でもある。最新の「Android 5.0 Lollipop」上で動作するZ Launcherは、アプリを格子状に並べて表示することで、ホーム画面をすっきりとさせる。ユーザーがいる場所、現在の時刻、ユーザーの行動に応じてホーム画面の外観をカスタマイズするほか、ユーザーの普段の行動に合わせた調整も行う。
N1のほかの特徴には、ステレオスピーカー、Bluetooth 4.0、8メガピクセルの背面カメラ、5メガピクセルの前面カメラなどがある。5メガピクセルというのは、前面カメラとしてはかなり高い画素数だ。
N1の高速スペックと洗練されたデザインは、Appleの「iPad mini 3」と比べたくなる。N1は、手ごろな価格設定、堅実なミッドレンジのスペック、頑丈な作りによって、AppleデバイスだけでなくAndroidデバイスとの差別化も図っている。N1の具体的な難点を指摘するのは難しい。完璧すぎて現実のものとは思えないほどのデバイスだ。
Nokiaは先ごろスマートフォン事業から撤退し、携帯電話部門をMicrosoftに売却した。タブレットは、現在のNokiaが関心を向けている多くの方向性の1つなのかもしれない。Nokia製のタブレットはこれまであまり見かけなかったが、N1を見る限り、新たなスタートをうまく切れたようだ。ただし、注意しておきたいのは、N1の製造元は外部業者であり、Microsoftが大金を払って買収した有名な携帯電話メーカーではないということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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