Googleは、「Chrome Web Store」からツールバーやその他「多用途の拡張機能」を取り除く(「Google Chrome」ブラウザのインターフェースをすっきりとしたものにし、ユーザーが予想外の不快な思いをするのを防ぐため)との発表を行ってから1カ月後、2つのChrome拡張機能の公開を取りやめたという。The Wall Street Journal(WSJ)が報じた。
これらの拡張機能は「Add to Feedly」と「Tweet This Page」であり、ユーザーのChrome利用時により多くのポップアップ広告が表示されるよう、コードがアップデートされたと伝えられている。このアップデートの後、多くのユーザーが広告に関する不満をメッセージボード上に書き込んでいた。
WSJの報道によると、これら拡張機能の公開をGoogleが中止した理由は、サービス利用規約に対する違反があったためだとされているという。
Googleは一般に、中央でソフトウェアを承認することによって管理する方式よりも、ユーザーレビューによって結果が決まるオープンなアプリストアを好んでいる。しかし、比較的オープンなアプローチをとりながらも同社は、自らでの管理を望むエコシステムがあるということも示している。Googleはツールバーやその他「多用途の拡張機能」に関する2013年12月のポリシー改正において、拡張機能は「明確な単一用途のものでなければならない」と述べていた。
Googleは改正後のChrome Web Storeの開発者向けポリシーで「電子メールの通知とニュースアグリゲータといった、互いに関連のない機能をまとめて受け入れることをユーザーに求めるような拡張機能は作成してはならない。もしも2つの機能がまったく別のものなのであれば、それらは異なる2つの拡張機能として提供されるべきであり、各機能ごとにインストールやアンインストールを行う機能をユーザーに提供しなければならない。例えば、製品の評価やレビューを表示する機能だけでなく、広告をウェブページに埋め込む機能もあるという場合、それらは1つの拡張機能としてバンドルされるべきではない」と記している。
WSJによると、「Add to Feedly」と「Tweet This Page」の開発者はいずれも、彼らのコードを変更することに対する金銭の支払いを受けたという。
「Add to Feedly」の開発者Amit Agrawal氏は米国時間1月16日付けのブログ投稿で、自身が開発した拡張機能を売ったものの、今ではそのことを後悔していると記している。同拡張機能は新たな所有者の手に渡った後に、「バックグラウンドで動作し、ユーザーが訪問したウェブサイト上のリンクをことごとくアフィリエイトリンクに変更してしまう、目に見えない広告機能」を組み込まれたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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