iOS 7の一部である、再設計されたカメラアプリと写真アプリは、大きく改善されているように感じさせてくれる。カメラアプリには、動画撮影用のデジタルズームと、新たに追加された写真フィルタ、さらに「Instagram」的な正方形の写真抜き出しモードが組み込まれている。写真アプリは、以前撮影した写真を撮影した年と場所に応じて、時系列で整理して表示してくれるようになった。これは数千枚単位の写真を取捨選択するには素晴らしいやり方だが、このレベルの表現方法は、むしろMac版iPhotoに適しているように思う。このアーカイブスタイルの表現は、「iCloud」を使って、MacやPCに保存している写真と完全に同期し、アップロード出来る仕組みになっていれば、はるかによいものになっていただろう。しかし、前述のように、この写真アプリの巧妙な表現方法は、本来であればもっと大きな画面を必要とするものだ。
Appleはまた、「iWork」の中心的な部分と、「iPhoto」および「iMovie」のiOSアプリを無料で提供し始めたが、このツールパッケージによって、iOSデバイスは競合モバイル製品にバンドルされることが多くなっている生産性ソフトウェアに相当するものをようやく手に入れることになった。
iPhone 5sの1136×640ピクセル、4インチで326ppiのRetinaディスプレイは、iPhone 5と同じものだ。明るく、色味も正確で、タッチ操作に対する反応は極めてよい。しかし、競合スマートフォンの画面に比べると、やはり少し小さく感じるのも事実だ。今では多くのスマートフォンに、1920×1080ピクセルのディスプレイが搭載されており、画面の面積も大きい。
もちろん、誰もが巨大なスマートフォンを欲しがっているわけではないし、iPhoneは伝統的に思慮深い控えめさを売りにしているのだが、最近では、意外にコンパクトな「Moto X」をはじめとして、4.3インチや4.7インチのディスプレイを持つAndroidスマートフォンが評価されている。それを考えると、iPhone 5sの画面ももう少し大きくなってもよかった。
オーディオは、今回も下側面のLightningコネクタの脇にあるスピーカーグリルから出力されているが、これは間違ってふさいでしまう場合がある配置であると同時に、指一本で出ている音をふさぐことができる。もともとスピーカーはステレオではないが、再生されるオーディオの音量は大きく、ヘッドホンなしでの動画や映画の再生も十分に楽しめる(筆者はヘッドホンでの再生を選ぶが)。
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