「iPhone 5s」レビュー--バッテリ、プロセッサ、他社製品との比較など(後編) - (page 2)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2013年10月03日 07時30分

ゲームとiPhone 5s

 筆者は、iPhone 5sとその改善されたグラフィック性能を発揮できるゲームをいくつも試してみた。Appleのイベントでデモが行われた「Infinity Blade III」は、現在入手可能な、「iPhone 5sに最適化された」最初のゲームだ。筆者は最初の数面をプレイしてみた。

 このタイトルの鮮明なグラフィックは、iPhone 5c、5s、そしてiPhone 5(iOS 6)のすべてで非常によい出来であり、あまりにも似通っているため、(少なくともiPhoneの4インチスクリーンでは)少し見ただけでは、ほとんど違いを見分けることができないだろう。遠方の細かい部分や、微妙なテクスチャについては、5sの方がやや良いようにも見えたが、ほとんど間違い探しのようなもので、ゲーム体験を大きく変えるようなものではなかった。グラフィックは非常に素晴らしいものだ。

提供:Screenshot by Scott Stein/CNET
iPhone 5sでの「Infinity Blade III」の動作は素晴らしいものだ。
提供:Screenshot by Scott Stein/CNET

 しかし、まだiPhone 5sは発売されたばかりだ。Inifity Blade IIIは短期間で5sと64ビットプロセッサ用に最適化された。将来出てくるゲームは、おそらくもっと性能を生かせるはずだ。現時点で1つ明らかな違いは、ロード時間だろう。5sでは、すべてのマルチタスクウィンドウを終了し、閉じてから、起動するまでに平均で7秒かかる。しかし、iPhone 5cでは、1分22秒かかった。この違いはあまりにも大きく、これを修正するアップデートが提供される可能性もあるが、5sに最適化されたアプリが、iPhone 5のものとどれだけ違うかを示しているのかもしれない。

提供:CNET staff
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 ダウンロードしたゲーム用ベンチマークアプリ(スマートフォンの実際の性能をどれだけ反映できるかは分からないところもあるのだが)を試してみると、3DMarkの「Ice Storm Unlimited」テストでは、iPhone 5sは13858という驚異的なスコアを叩き出したのに対し、iPhone 5cは5691だった。また、iPhone 5sはグラフィックテストで毎秒101から61フレームを記録したが、iPhone 5cでは毎秒27.1から19.7フレームだった。AppleはiPhone 5、およびiPhone 5cのA6プロセッサに対し、グラフィック性能で少なくとも2倍になったと主張しているが、実際の差はさらに大きいように見える。これらの数字は、われわれがテストしたサムスンのGALAXY S4や、その他のあらゆるAndroidスマートフォンよりもよいもので、iPhone 5sはモバイルゲームの理論上の王者だと言って差し支えないだろう。

提供:CNET staff
「XCOM」のロードもすぐに終わる。
提供:CNET staff

 「Riptide GP2」や「ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド」「XCOM Enemy Unknown」などの、高いグラフィック機能を必要とする従来のゲームは、ロードは早くなり、快適にプレイできたが、iPhone 5または5cでのプレイと比べると、大きな違いは見られなかった。しかし今後は、A7プロセッサを活用できるだけでなく、今後登場するはずの「iOS 7」対応ゲームコントローラーケースや、将来の「Apple TV」の「AirPlay」互換機能を使用して、家庭用ゲーム機品質のゲーム体験を提供できる、素晴らしいゲームが出てくると想像することもできる。

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