最初の動画再生バッテリテストでは、機内モードで輝度を半分にした状態で、iOSのMusicアプリで、音楽ビデオとして米CNETのコンテンツをループ再生して行ったが、iPhone 5sのバッテリ持続時間はぴったり11時間だった。720pの「トイ・ストーリー」の動画を使った2回目のテストでも、結果は10時間57分だった。それぞれ10時間16分と9時間45分だったiPhone 5cよりもよい結果に終わっている。どちらも、少なくとも純粋な動画再生に限っては、2012年のiPhone 5よりも一枚上だ。
もちろん、実際の場面で、機内モードでストリーミングでない動画を繰り返し見続けることなどない。筆者の場合、通常の使い方をすると、1日の終わりにはバッテリが約20%残っていることがわかった。これは朝8時に電源から取り外し、夜8時に電源を探し始めた場合だ。正確に知るにはもっと使い込んでみる必要があるが、これは筆者がiPhone 5を使い始めてから最初の1週間の状況とほぼ同じだと言える。これは、筆者が時々夢見るスーパーバッテリのiPhoneには劣るが、少なくともより高速なA7プロセッサを採用したことによる悪影響はない。実際、少し向上しているくらいだ。
もっとも手強い競合スマートフォンとの比較では、iPhone 5sの立場は若干弱くなってきている。大きなハードウェア的イノベーションは「Touch ID」だけであり、より大きな画面、刺激的なデザイン、優れたカメラを持つサムスン(GALAXY S4)、Nokia(Lumia 1020)、HTC(One)、LG(G2)に顧客を奪うチャンスを与えてしまっている。
同様に、ソフトウェアに関しても、(特にAndroidと比較すると、そして「Windows Phone」に対してもある程度)AppleはiOS 7の見た目以上の差異や新味は提供できていない。
顧客がiPhone 5sを選ぶ理由はさまざまだ。ブランドを信用している人もいれば、単にiPhoneが好きな人、すでにAppleのエコシステムに取り込まれてしまっているからという人もいる。しかし、他のスマートフォンではできないことができるから、という人はいない。Touch IDがスマートフォンのセキュリティの新しいスタンダードになるか、M7プロセッサが互いにつながったウェアラブル技術とアプリの先駆けとなるか、あるいは、64ビットモバイルコンピューティングが潮の変わり目になるかは、時が経たなければわからない。これらの要素は、現時点では大きな訴求要素にはなっていない。
結論:人目を引きたい、大画面が欲しい、ストレージを拡張したい、より大きなレンズや光学ズームが欲しいという人は、iPhone以外を選ぶべきだ。
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