廃れない、埋もれないSNSアカウントを目指すタニタ--「大切なのは突き抜けること」 - (page 2)

朝イチツイート「カロリズム」がもたらしたもの

  • Facebookページ。社内や社員情報などを1日1ネタを目安に投稿している

--一方Facebookは、どちらかというと正統派なイメージですね。

 Facebookは非常に難しいですね。当初はTwitterと同じ路線で進めていたのですが、ユーザー層が全く違いました。実名性による部分が大きいと思いますが、Twitterではリツイートしやすい話題でも、実名による「いいね」はしづらいこともあります。そうした反応を見ながら、社員や社内を紹介する内容へと方向を修正しました。

 1日1投稿を基本にしているのですが、ネタ探しはなかなか大変で、担当者も苦労しています。「タニタの社内見学シリーズ」として、敷地内に足のつぼを刺激する「健康小径」や、「Muscle」「Calorie」など健康にちなんだ名前が付けられている会議室名などの話題を紹介しています。社員紹介の場合は、登場してくれる社員に直接交渉もします。

 このようにFacebookは一つずつネタを探し、Twitterはライブ感というかその場のノリを大事にしています。

 公式アカウントを運営していて感じることなのですが、企業イメージとはかなりギャップのあることをツイートしても、企業イメージが下がることはありません。それはタニタブランドが確固たる地位を確立しているからこそできるのだと思いますが、そのタニタブランドだからこそツイートとのギャップが面白いと感じてもらえます。

--逆にTwitterでの商品PRが難しくなりませんか。

 Twitterは検索ができるので、タニタの商品を購入した、こう使ったというツイートを、フォローやリツイートをさせていただくことで、PRを織り交ぜています。またタニタでは活動量計「カロリズム」という持ち歩くことで、消費カロリーを計測、表示できる商品を販売しているのですが、サイズが小さいため、外出するときに忘れやすいんですね。そこで、毎朝「カロリズムをお忘れなく」というツイートをするよう指示しています。

 これはほぼ毎日、朝イチにツイートしていたのですが、「毎朝ツイートを見ていて気になって購入しました」というお客様もいらっしゃって、販売を促進するきっかけの一つになっていると思います。

 このほかにも商品同梱のアンケートに「タニタ公式のツイートを見て購入した」という回答をいただくこともあり、営業活動にもつながっていると実感しています。ただそれでも商品関連のツイートは全体の1割くらいですね。それぐらいでちょうどいいなと思っています。タニタの商品を直接買っていただくより、タニタのファンになっていただきたいですから。

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