Salesforce.comは、同社の他のクラウドベース製品と同様の形態を取る新たな製品「Social.com」を投入し、同社の「Marketing Cloud」プラットフォームをさらに一歩前進させようとしている。
Social.comは、Salesforce.comが買収したBuddy Mediaと、Buddy Mediaの子会社であり、ロンドンに拠点を置くBrighter Optionから生まれた製品である。
これによってMarketing Cloudは、ソーシャルメディアリスニング(Radian6)と、コンテンツのパブリッシング(Buddy Media)、ブランディング(Social.com)という3つの主な領域を網羅するものとなった。今回新たに提供されたサービスは、広告代理店やブランド、開発者、小売店、広告主によるソーシャル広告キャンペーンの開発や自動化、管理を可能にするセルフサービス型のアプリケーションだと説明されている。
Salesforceはこの新サービスについて、CRMやソーシャルメディアモニタリングとソーシャル広告を結びつける初のプラットフォームであると述べており、Social.comのリアルタイムデータを用いることでデジタルマーケターは、(FacebookやTwitterといった)ネットワークを縦断したキャンペーンを推進していけるようになると主張している。広告調査会社BIA/Kelseyによると、ソーシャル広告に対する支出額は今後4年間で2倍以上に増え、2017年には110億ドルに達すると予想されるという。
サンフランシスコに拠点を置くSalesforceは、ソーシャル広告キャンペーンと、ソーシャルネットワーク上で交わされるリアルタイムの会話を結びつける「手段はこれまでまったく存在していなかった」と主張している。
このためSalesforceは、Social.comを用いることによりマーケターは、5億以上のソースから集められたこれらの会話を活用し、すぐにその時点に適した広告の購入や提供を行えるようになると述べている。
デモを見る限り、すべての変数(すなわち創造的な画像や広告文)を用意できているのであれば、ユーザーはSocial.comのウィザードを利用することで、10分もかからずにソーシャル広告キャンペーンをセットアップできるはずだ。
こういったセットアップには、広告対象層の指標(すなわち特定の場所や年齢など)や、入札予算管理のオプション、キャンペーン実施場所の決定(すなわち、どのネットワークなのか、あるいはモバイルチャネルなのかなど)が含まれている。
SalesforceのMarketing Cloud部門において製品マーケティング担当バイスプレジデントを務めるGordon Evans氏は米国時間4月22日に行われた製品デモのなかで「要するに、われわれは広告代理店とブランドの距離を縮め、こういったキャンペーンをより容易に、かつ効果的なものにしようとしているのだ」と説明していた。
Social.comは顧客がすぐに利用できる状態となっているが、リアルタイムでのリスニングや、CRMとの統合は2013年の夏まで待つ必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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