Appleは米国時間3月28日、複数の著名な映画およびコンテンツ制作者による一連の新しいプロモーションコンテンツを公開した。同社の「Final Cut Pro X」ソフトウェアを他の制作者らに推進することを目的としているとLos Angeles Timesが報じている。公開されたコンテンツの中には、ビデオエディター兼ディレクターのJulian Liurette氏、ディレクターのTsui Hark氏、メキシコのメディア企業TV Aztecaが登場するビデオなどがある。
Appleがこのようなビデオを作成するのは珍しいことではない。同社は、「Aperture」や「Logic」といった他の「プロ向け」アプリケーションでもこのようなビデオを作成している。今回注目に値するのは、米国放送事業者協会(NAB)が年に1度開催する展示会NAB Showの直前に公開されたという点である。
Final Cut Pro X(FCPX)は、NAB Show開催期間中に独自イベントでひっそりと発表された後、2011年6月にリリースされた。リリース後は、その変更点が、長期にわたって利用してきた多くのユーザーらの反感を買った。同プログラムは外観が一新され、レンダリングなどの速度が向上しているとされたが、古いプロジェクトファイルとの互換性がなく、一部の機能が削除され、また、長期にわたって確立されていたワークフローが変更されていた。
このような変更に加えて、Appleの「Mac Pro」ハードウェアがアップデートされなかったことから、AdobeやAvidが提供する競合ソフトウェアへと乗り換えるビデオ制作者らも現れた。Appleは、一連のソフトウェアアップデートや、相違点を説明する詳細なFAQページによって、このような不満の一部を解消しようと試みた。しかしそれでも、一部のビデオ制作者らは米CNETに対し、自身も自身のクライアントも、Appleソフトウェアの古いバージョンを使用し続けると述べていた。
新しいビデオに加えて、Appleは28日午前、FCPXのアップデートをリリースした。ソニーのXAVCコーデックを最大4Kの解像度でサポートするとともに、いくつかのバグが修正されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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