(編集部注:米CNETによる「Surface Pro」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は2月25日の公開を予定しています)
米国時間2月9日、新たな「Surface」がデビューした。今回発売されたのは「Surface Pro」と呼ばれており、先に発売された「Surface RT」に(特に、そのOSである「Windows RT」に)対して上がっていた不満に正面から取り組んだ製品となっている。Surface Proは既存のWindowsソフトウェアを実行できるという「Windows 8」のエクスペリエンスをあますところなく提供するとともに、本格的なプロセッサである「Intel Core i5」を搭載しており、Surface RTよりも若干分厚く、重たくなっているものの、ありとあらゆるPCエクスペリエンスを魅力的で格好の良いタブレットに詰め込んだ大胆な製品となっている。
Surface Proは手放しで賞賛するというところにまでは到達していないものの、見るべきところはたくさんある。これは初めてのWindows 8タブレットというわけではないが、少なくともデザインに関しては、現在のところ最高の製品だと言えるだろう。特筆すべき点はディテールへのこだわりにある。取り外し可能となっている独創的なキーボード兼用カバーが利用可能であるだけでなく、付属品として感圧式のスタイラスペンが用意されていることで、Surface Proはこれまでにあった他社製のノートPCやタブレット、ハイブリッドPCとは一線を画している。
Surface Proは、ライバルの「iPad」や「Android」タブレット、あるいはWindows RT製品では取り扱えないような作業が行える、日常的な使用に耐えられる本物のPCとして使いものになるのだろうか?当初、筆者は懐疑的であったが、使いものになるという結論に達した。著者は感銘を受けたのである。
「本物」のノートPCなみの性能とパフォーマンスがほしいという理由でSurface RTを見送っていたのであれば、Surface Proは間違いなく買いと言える。
ただ、Surface Proがよりパワフルな製品だということは間違いないものの、トレードオフもある。最も顕著なのは約半分になったバッテリ持続時間や、重い本体、899ドルからという価格である。さらに価格に関して言えば、128Gバイトモデル(ストレージ容量としてこれぐらいは必要だ)に、クールで思わず欲しくなるキーボード兼用カバーを付けると1200ドルに近づくという、財布に優しくないものとなっている。そのうえ、Surface RTに搭載されていた「Microsoft Office」の無償版は影も形もない。Surface Proを購入した人は、同ソフトウェアへの出費も必要となるわけだ。
筆者はMicrosoftが次のことを前向きに検討してくれないかと考えている。Surface Proの最大の特徴は本体にあるわけではなく、129.99ドルの「Type Cover」にある。これを付属品にするかMicrosoft Officeを標準搭載にしてほしい。さもなければ筆者は、バッテリ持続時間が長く、数多くの改良が施された、将来登場するであろう次世代のSurface Proを待つことになる。今回の製品でも長足の進歩を遂げているとはいうものの、完璧なノートPCキラーにはまだなっていない。
レビュー製品の価格/エントリ製品の価格 | 999ドル/899ドル |
プロセッサ | Intel Core i5-3317U(1.7GHz) |
メモリ | 4Gバイト 1600MHz DDR3 |
ストレージ | 64GバイトSSD(899ドルモデル) 128GバイトSSD(999ドルモデル) |
チップセット | Intel HM77 |
グラフィックス | Intel HD4000 |
オペレーティング システム |
Windows 8 |
大きさ (インチ/cm) |
10.81×6.81(約27.5×約17.3) |
厚さ(インチ/cm) | 0.53(約1.3) |
画面の対角線サイズ(インチ/cm) | 10.6(約26.9) |
本体重量 (ポンド/kg) |
2.0(約0.9) |
ACアダプタ込みの重量(ポンド/kg) | 2.6(約1.2) |
カテゴリ | ウルトラポータブル/ハイブリッド |
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