(編集部注:米CNETによる「Surface with Windows RT」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は11月13日の公開を予定しています)
Microsoftの「Surface with Windows RT」は今までのタブレットのうちで最も生産性が高く、優れたものであると言える。このタブレットは、新OSである「Windows RT」をあらかじめ搭載し、Microsoftブランドを冠する唯一のハードウェアとして発売されたため(なお「Windows 8」も同じ日にリリースされている)、その位置付けはタッチ操作を主体にするという、Windowsの大胆かつ壮大な試みにおける先駆けとなる製品であり、また旗印ともなっている。Surfaceは考え抜かれたデザインと、専用キーボードにおけるこだわりの実装、「Metro」という名で呼ばれていたインターフェースによってもたらされる革新(特にジェスチャーベースのメニューシステムや、パワフルな検索ツール、驚くほどクールで万能の画面分割機能)のおかげで卓越した製品に仕上がっている。
残念なことに、今までと違ったやり方をするという場合には代償がつきものだ。筆者は1週間、この新しいWindowsを搭載した製品と時間を共にしてきた結果、人によってはMetroの学習曲線の険しさにひるんでしまうだろうと感じている。また、アプリのサポートにはまだ改善の余地があり、パフォーマンスは時折低下することもある(特に「Internet Explorer(IE) 10」を使用している時)。さらに、昔ながらのWindowsインターフェースが残っているさまには、飲み屋で閉店時間が迫っているにもかかわらず、だらだらと飲み続けている年配者を思い浮かべてしまうような場違いな印象すら持った。
Surfaceは万人向けのデバイスとは言えない。アプリが数多く(いやそれなりであっても)そろっていてほしいと思っているのであれば、他の製品に目を向けるべきだろう。とは言うものの、あなたがコンピュータの置き換えを検討している場合には、Surfaceは至極真っ当な選択肢となり、以前からある他のタブレットよりも優位な候補となるはずだ。
では、Surfaceは他のメーカーが販売している黒いタブレットとどこが違うのだろうか?正直なところ、一見しただけではさほど違いはないように思えるものの、機能と、細部に至るまでの見た目の美しさは際立っている。まずSurfaceには10.6インチのディスプレイが搭載されている。これは主流となっているほとんどのフルサイズ版タブレットのものよりも0.5インチ、「iPad」のものよりも0.9インチ大きい。しかも、この大きなディスプレイで1366×768ピクセルという解像度、16:9のアスペクト比を実現している。このアスペクト比はほとんどの映画やテレビ番組と同じであるため、再生時に画面の上下に黒い縁が表示されることもない。シネマスコープサイズ(2.35:1)で撮影された映画では依然として黒い縁が表示されるものの、アスペクト比が4:3のiPadで同じ映画を再生した際のように、縁が映像を圧倒してしまうようなことはない。
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