Google傘下のMotorola Mobilityは米国時間1月8日、Microsoftを相手取る米国際貿易委員会(ITC)への特許侵害の申し立てから、2件の特許を除外することを申請した。
今回の申請によって、ITCに持ち込まれた両社の特許紛争の一部が解決する。この特許紛争は、2010年11月にMotorolaがMicrosoftを相手取り、「Xbox」と同社スマートフォンに使われるワイヤレスと動画コーディングに関する特許をめぐって提訴したことで始まった。Microsoftは、MotorolaがH.264動画に関する特許のロイヤリティについて、不当に高い支払いを求めているとしてこれに対抗した。この特許は業界の必須標準であり、公平、合理的、非差別(FRAND)の原則に基づいて提供される必要があるという。
ITCのDavid Shaw判事は2012年5月、Microsoftの「Xbox 360 S」ビデオゲームコンソールがMotorolaの特許を侵害しているとして、米国への輸入を禁止すべきだとする裁定を下した。ITCは、勧告された輸入禁止の決定を8月に発表するとみられていたが、これを行わず、再検討を求めて判事にこの件を差し戻していた。
これと同様の両社間の訴訟が現在、ワシントン州西部地区連邦地方裁判所で争われている。MotorolaはMicrosoftに、技術の使用に対して40億ドルに達しかねないロイヤリティの支払いを求めている。Googleは、8日の申請がこの訴訟に影響することはないと述べた。
8日にGoogleが提出した申請によると、「Motorolaは同地裁での裁判で、これまでの損失に関する権利を履行する意向である」という。Googleは2012年5月にMotorola Mobilityを125億ドルで買収している。最終弁論は同年12月に終了し、2013年春に決定が下される予定だ。
Googleの申し立てから2件の特許が除外されたが、無線PtoPネットワークに関する3件目(米国特許番号6069896)は申し立ての対象として残った。これはおそらく、この特許が業界の必須標準としての条件を満たしていないためだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス