「Xbox」の米国への輸入差し止めは当面、下されることはないようだ。
米国際貿易委員会(ITC)は、Googleと傘下のMotorola Mobilityの特許権を侵害していることを理由とする、Xboxの米国での販売差し止めの是非に関する決定を延期した。Reutersが報じた。
5月下旬、ITC判事はXboxが無線ネットワーク接続、動画圧縮、および他の技術に関する特許を侵害しているとの自らの裁定に基づき、販売差し止めを勧告した。ITCは販売差し止めに関する決定を8月に発表するとみられていたが、再検討を求めて判事にこの件を差し戻した。
Microsoftは、当該特許は標準必須特許(いわゆるFRAND特許)であり、従って同社はライセンス料を支払っている限り、特許の対象となる技術に関する権利を有すると主張してきた。FRAND特許は業界標準として合意された技術に対する特許で、特許権者は合理的なラインセンス料で他社に提供することを求められる。
Xboxに対する販売差し止め勧告を受け、米連邦取引委員会(FTC)はITCに書簡を送り、このような差し止め処分は消費者、競争、技術革新という点で「大きな損失」をもたらすと述べ、企業がFRAND特許を根拠に競合他社商品の輸入を防ぐ権限を制限すべきだとしていた。
米国時間6月29日には、Googleと傘下のMotorola MobilityがFRAND原則に準拠してきたかについてFTCが調査を開始したと報じられた。4月には、欧州委員会がMotorolaに対して同様の調査を開始している。
Reutersの報道によると、Xboxに関するITC判事の再検討は数カ月を要する見込みだという。
また、MotorolaがMicrosoftを相手取ってウィスコンシン州とフロリダ州の米連邦裁判所に提起した関連訴訟については、ITCの決定を待っている状態だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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