グーグルの「Nexus 7」レビュー -- 「Android 4.2」搭載の7インチタブレット - (page 5)

Eric Franklin (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2012年11月29日 07時45分

 HSPA+は「超3G」あるいは「準4G」とでも言うべきもので、Nexus 7の通信速度もそれを反映している。4G LTEデバイスは速度の面でWi-Fiネットワークに匹敵することが知られているが、Nexus 7でHSPA+を使って272Mバイトのアプリをダウンロードしてみると、安全なWi-Fiネットワークに接続した場合に比べ、約2倍の時間がかかった(それぞれ4.7分と2.5分)。また、ダウンロードの速度は、場所によって大きく変わるようだ。100フィート違う場所で同じものをダウンロードしてみると、HSPA+を使ったNexus 7でのダウンロードには11分かかった。読者が得られる性能も、もちろん場所によって大きく変わるはずだ。

 一部の人にとっては、50ドル余分に払うだけで携帯電話回線接続が得られるのは魅力的かもしれない。値段が(249ドルのWi-Fi版に比べ)50ドルしか上がらないというのは、AppleとAmazonが、iPad miniとKindle Fire HD 8.9の4G LTE版に130ドル高い値段を付けているのに比べれば、かなり安い。勘違いしないでほしいのだが、4GはHSPA+よりもかなり高速だ。ただし、上がる分の値段がそれに見合うものかどうかは、ユーザーが判断するしかない。

結論

 Android 4.2のいくつかの新機能によって、Nexus 7はかなりよいものになっている。しかし、買うだけの価値はあるのだろうか?その判断はニーズによって変わってくるが、Nexus 7は依然として全体としてはベストの小型タブレットだと言えるだろう。

 Kindle Fire HDは画面もよく、純粋なメディア消費デバイスとしてはNexus 7よりも優れており、特に米国ではAmazon Primeの会員であればメリットは大きい。Nook HDは画面の解像度が高く、動画や本をシャープに表示することができ、薄く持ちやすいデザインによって、持っていて楽しいものになっている。

 Nexus 7には、安さと快適なデザインがあり、切り札として最新かつ最高のバージョンのAndoridを備えている。Android 4.2はバージョン4.1の上に作られており、マルチユーザー、ロック画面のカスタマイズ、Gesture Typeなどの便利な機能を持っている。また、Kindle Fire HDやNook Hdとは違い、完全でオープンなAndroidが利用でき、アプリストアの制約もない。

 しかし、iPad miniと比べた場合はどうだろうか。甲乙付けがたいと言ったら、責任逃れに聞こえるだろうか?そう思う人もいるだろうが、この2台はどちらもすばらしい小型タブレットであり、どちらがよいかはニーズによるというのが本音だ。Nexus 7は、非常に魅力的な価格で、最高のAndroidを提供している。iPad miniは値段は高いものの、解像度こそ低いが大きな画面と、充実したアプリ、高い処理性能、そしてバッテリ持続時間の長さがある。どちらも素晴らしいタブレットだ。全体としてはiPadの方が優秀だが、Nexus 7はコストパフォーマンスでは大きく秀でている。そして、コストパフォーマンスを考慮に入れると、Nexus 7は現在ベストの小型タブレットだと言えるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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