グーグルの「Nexus 7」レビュー -- 「Android 4.2」搭載の7インチタブレット - (page 4)

Eric Franklin (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2012年11月29日 07時45分

Playストアは改善されたが・・・

 過去数カ月間でPlayストアは大きく改善され、提供されているコンテンツの量だけでなく、相対的な質の面でも劇的に向上した。しかし、Appleの「App Store」と比較すると、タブレットの高い処理能力や高い解像度、横幅の大きいアスペクト比を活用したアプリは、依然として不足している。また、一部の非常に人気のあるアプリ(例えば「Angry Birds」)を除けば、最高のアプリのAndroid版は、iPad版に比べてリリースが数カ月以上遅れることがあり、質的にも劣っている場合が多い。Googleはこれを解決しようとしているが、なるべく早く状況が改善されることを望みたい。

ハードウェアの特徴

 Nexus 7は、1.3GHzのNVIDIAの「Tegra 3」プロセッサと1GバイトのRAMを積んでいる。さらに、Wi-Fi(802.11 b/g/n)とBluetoothがサポートされており、ジャイロセンサや加速度計、GPSのほか、Googleの近距離無線通信(NFC)技術である「Android Beam」も搭載されている。

 Android Beamを使ってウェブページや地図、ファイルを送信することはできるものの、アプリの送信は行えない。そして、この機能を使うには、Android Beamをサポートしている2台のデバイスを背中合わせに接触させることになる(Nexus 7の場合にはタブレットの右上隅を接触させる必要がある)。これで通信が行われるわけだ。なお、ウェブページや地図は高速にやり取りできるものの、画像やより大きなファイルは明らかに時間がかかる処理となる。

性能

 Nexus 7は、1280×800ピクセルの解像度を持つIPSスクリーンを備えている。しかし、初代Nexus 7の発売以降、より魅力的な画面を持つ7インチタブレットが2つ登場した。Nexus 7の画面は今でもシャープで明るいが、Kindle Fire HDはより光沢があり、色が浮き出るようなより鮮明な画面を持っている。Nook HDはさらに解像度が高く、よりシャープなテキストや動画を表示できる。ただしNexus 7の画面は、iPad miniの1024×768ピクセルの画面を上回っており、このAppleの7.9インチタブレットよりもシャープなテキストと画像を表示できる。

テスト項目 Google
Nexus 7
Amazon
Kindle Fire HD
Barnes & Noble
Nook HD
輝度(最大) 288cd/m2 394cd/m2 455cd/m2
黒(最大輝度) 0.28cd/m2 0.41cd/m2 0.53cd/m2
コントラスト比(最大) 1028:1 960:1 858:1

 画面はタップやスワイプに対して敏感に反応するものの、スワイプが正しく認識されなかったこともある点を考えると、もう少し感度の調整が必要なのかもしれない。メニューの操作はスムーズで応答性も高く、Androidタブレットに見られがちな、操作の際のぎこちなさは少ない。

 「Riptide GP」はスムーズに動作し、もちろんTegra 3ならではの水しぶきエフェクトもちゃんと再現されている。しかし最大解像度が必要となる際にはフレームレートが低下する。

 私の感触では、1.3GHzのTegra 3プロセッサは、古くなりつつある。私はGameloftのグラフィックスの負荷が高い最近のゲームである、「N.O.V.A. 3」と「Asphalt 7」を試してみたが、Nexus 7では性能が落ちる場面が見られた。Asphalt 7のフレームレートは、他のTegra 3タブレットよりも低かったものの、プレイには支障はなかった。しかし、Nexus 7はN.O.V.A. 3の非常に密度が高いポリゴン環境を維持することができず、フレームレートがプレイに支障がでるほど低くなることもあった。その一方、これもグラフィックスの負荷が高い最近のゲームである「Need For Speed Most Wanted」は、ずっとスムーズに動作した。Gameloftがゲームをアップデートして最適化を行い、フレームレートが改善されることを望みたい。

提供:Eric Franklin/CNET
フレームレートが低いことを示すのにスクリーンショットがあまり役に立たないことはわかっているが、N.O.V.A. 3のこの場面はまるでスライドショーを見ているようだった。
提供:Eric Franklin/CNET

 バッテリ持続時間については、初代Nexus 7は720pのHD動画を再生しながら10.1時間持った。HSPA+版の公式バッテリ持続時間がどの程度正しいかは、今後検証していく予定だ。

HSPA+の通信速度

 299ドルで、32GバイトのストレージとHSPA+接続を持つNexus 7を手に入れることができる。米国では、契約には、長期契約のないプリペイドあるいは事後支払いのAT&Tの「DataConnect」プランが選択可能だ。このタブレットでは、AT&Tの「Share Plan」も利用可能で、他のデバイスと通信量を合算して料金を支払うことができる。

提供:Eric Franklin/CNET
Android 4.2には、似た音楽をスワイプで探し、デバイスに音楽をストリーミングさせる機能がある。
提供:Eric Franklin/CNET

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