(編集部注:米CNETによる「Kindle Fire HD」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は11月19日の公開を予定しています)
初代「Kindle Fire」には急ごしらえの感じがあったが、Amazonの動画、音楽、書籍のコンテンツへの入り口を提供する試みとしては、全体としては成功だったと言える。「Kindle Fire HD」は、初代が至らなかったほぼあらゆる点で改善されており、いくつかの重要な改善により、メディアの配信システムとしてはずっといいものになっている。
映画やテレビ番組、音楽、書籍などをいつも欲している「Amazon Prime」のメンバーなら、他の端末を探す必要はない。提供されている膨大なコンテンツを考えれば、この端末で決まりだ。
しかし、完全なAndroid OSやGPS、NFC、「Google Play」へのフルアクセスなどの要素に少しでも興味があるのなら、魅力的な「Nexus 7」のことも考えてみるべきだろう。
これは、どちらがよいか、という問題ではない。むしろ、どちらが自分にとって適しているかという問題だ。この記事を読み進めて、自分で判断してほしい。
AmazonのKindle Fire HD(16Gバイト版は199ドル、32Gバイト版は249ドル)は、Nexus 7を含む最近発売された7インチタブレットの中で、もっとも幅広のボディを持っている。横持ちにした場合の上部と下部のベゼル(ディスプレイの縁からボディの端までの枠のスペース)は、不必要なほど長い感じで、このためKindle Fire HDはGoogleのタブレットよりも片手で持ちにくく感じられる。また、Nexus 7よりも少し重い。
Amazon Kindle Fire HD | Amazon Kindle Fire | Samsung GALAXY Tab 2 7.0 | Google Nexus 7 | |
---|---|---|---|---|
重量 | 0.87ポンド/395g | 0.9ポンド/400g | 0.75ポンド/345g | 0.74ポンド/340g |
幅(横向き) | 7.6インチ/193mm | 7.4インチ/189mm | 7.6インチ/193mm | 7.8インチ/198.5mm |
高さ(横向き) | 5.4インチ/137mm | 4.7インチ/120mm | 4.8インチ/122mm | 4.7インチ/120mm |
厚さ | 0.4インチ/10.3mm | 0.45インチ/11.5mm | 0.41インチ/10.5mm | 0.41インチ/10.45mm |
サイドベゼルの幅(インチ、横向き) | 0.9インチ/23mm | 0.78インチ/20mm(電源ボタン側)、0.6インチ/15mm(逆側) | 0.76インチ/19.3mm | 0.8インチ/20mm |
タブレットのデザインについては、背面の端が斜めになっているのが、今の流行だ。2011年は薄いことが重要だったが、2012年はNexus 7から「新しいiPad」、そしてMicrosoftの「Surface」に至るまで、背面の端が斜めになっている。背面の端を斜めにすると、実際よりもタブレットが薄く見える効果がある。ところが、7インチのKindle Fire HDは、実際の厚さはKindle FireやNexus 7よりも薄いにも関わらず、あまりボディが薄く見えない。
このタブレットの色はダークグレーで、見た目はかなり地味であり、美的な面から言えば、タブレット全体にわたる背面の黒い帯が唯一の特徴だ。上部ベゼルの中央には、720pのウェブチャット用カメラがあり、その左側には、ほとんど見えない環境光センサが配置されている。ベゼルは外側をプラスチックのシェルで囲まれており、さらに保護されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス