Java関連の特許および著作権をめぐってGoogleと長きにわたって争っているOracleは米国時間10月4日、先の判決を不服として上訴することを明らかにした。
データベース界の巨人であるOracleは、米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に対して「上訴通知書」を提出し、OracleのJava APIが著作権の保護対象とならないというWilliam Alsup判事の判決を控訴審で見直すよう求めた。
Oracleは、GoogleのモバイルOSである「Android」で使用されている37件のJava APIの使用に関連して、Googleを著作権侵害で訴えていた。Googleは、プログラミング言語Javaが自由に使用できる以上、この言語を使用するうえで必要となるAPIも自由に使用できると主張していた。Oracleは、GoogleがSun Microsystemsからライセンスを取得することなしに、意図的に該当APIを使用したと主張している。なお、Sun Microsystemsは2010年にOracleによって買収されている。
2012年5月、陪審員らはGoogleがJavaという言語の全体的な構造、手順、組織(SSO)を侵害したという点については評決を下したものの、フェアユース(公正な使用)という問題については意見を表明しなかった。しかし、Alsup判事はその後、APIは著作権の保護対象にならないという裁定を下し、Oracleの著作権侵害の申し立てを棄却していた。
なお、陪審員らは、Oracleの保持しているJava特許2件について、Googleによる著作権侵害はないとの判断を下していた。
米CNETはOracleとGoogleに対してコメントを求めたものの、本記事執筆時点では回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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