(編集部注:米CNETによる「iPhone 5」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は10月4日の公開を予定しています)
「iPhone 5」は、われわれが2010年から欲しがっていたiPhoneであり、シャープな新デザインの中に、より大きくなった画面、高速な4G LTEなど、待ち望まれていた改良点が収まっている。これこそ新生iPhoneと言えるだろう。
新しいデザインは、視覚的にも持ちやすさの面でもまったく愛すべきものであり、「iPhone 4S」から修正されていない部分はほとんどない。「iPhone 5」は完全に作り直されていながら、同時に非常に見慣れたものに仕上がっている。
私はiPhone 5を1週間近くテストしているが、今では思いつくあらゆることにこれを使用している。では、iPhone 5は「iPhone 4」や初代iPhoneと同じくらい未来的、または刺激的なものだろうか?ノーだ。iPhone 5はスマートフォン市場を変える存在だろうか?これもノーだ。機能によっては、iPhone 5に優っているスマートフォンはある。例えば、大きい画面が欲しければ、サムスンの「GALAXY S III」を選べばいい。あるいは、バッテリ持続時間がもっと長い方がよければ、「DROID RAZR MAXX」を選ぶのがいいだろう。
しかし、もしすべての面で優れている、偉大で、オールラウンドで、美しい作りのスマートフォンが欲しいのなら、iPhone 5がそれだ。ラップトップ界の「MacBook」と同じように、この新しいiPhoneは、出回っているスマートフォンの中で、少なくとも3本の指には入るものだ(最高ではないかもしれないが)。iPhone 5は、あらゆる大事なポイントで改善されている。
われわれはiPhone 4Sのレビューで、「高速通信の4G規格対応や画面の大型化は今回実現しなかったものの、スマート(でありながら少しまぬけ)な音声アシスタント「Siri」や「iOS 5」、高品質なカメラの利便性を享受できる。そのため、アップグレードをする気のある人にとっては、与えられた選択肢の中でもトップを占める存在だ」と書いた。
では、今回のiPhoneを見てほしい。今回は4G LTEもあり、残念ながら巨大とまでは言えないが、画面も大きくなっている。しかも、それだけではない。十分に素晴らしかったカメラはさらに改善され、スピーカーホンとノイズキャンセルの品質は向上した。また、いつものように「iOS 6」で改善された点も多く、これにはルートの音声案内、より賢くなったSiri、そしてギフトカードや搭乗券、チケットなどを保存できる位置情報を利用したデジタルウォレットである「Passbook」が含まれる。
問題は、1年後にもこれで十分かということだ。私にとっては、答えはイエスだ。私は、スマートフォンにこれ以上多くのことはあまり求めていない。確かに、私は目新しい魔法のテクノロジを使ってみるのが大好きだが、便利さを犠牲にしてまでのことではない。今のところ、今後どんなテクノロジが出てくるのかさえわからない。
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