電機大手8社の連結業績が出揃った。
重電を軸とする日立製作所は2期連続で過去最高となる最終黒字を計上したが、パナソニックやソニー、シャープといったテレビを主軸に据えるメーカーは、過去最大の最終赤字に陥った。
電機大手8社——日立製作所、パナソニック、ソニー、東芝、富士通、三菱電機、NEC、シャープ——の2011年度(2011年4月〜2012年3月)の業績を単純に合計してみると、売上高は43兆7049億円で、前年の45兆8991億円に比べて4.8%減。本業の儲けを示す営業利益は9622億円で、前年比43.2%減。当期純損失は、2010年度の3775億円の黒字からマイナス1兆1394億円の赤字と、実に1兆円を超える赤字になった。
とくにテレビ事業では、技術力とウォン安を背景に躍進する韓国勢とのし烈な価格競争において、グローバル市場で厳しい戦いを余儀なくされた。
サムスン電子が発表した2011年(2011年1〜12月)の業績は、売上高が前年比7%増の約11兆5500億円、営業利益は6%減の約1兆1400億円、純利益は15%減の約9600億円だ。サムスンの営業利益率は10%前後で、国内大手で最も高い三菱電機(6.2%)の遙か上をいく。国内電機8社の合計では2.2%の営業利益率にとどまっており、サムスンとは大きな差があることが浮き彫りとなった。
ZDNet Japanの特集「電機大手の2011年度決算を読む」では、2011年度決算の解説や経営トップのコメント、売上・営業利益などのグラフを通じて、大手電機メーカーの課題と展望を示している。
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