スマートフォンおよびタブレットの特許を巡って世界中で係争を繰り広げているAppleとサムスンだが、米国の裁判所は、同国でのサムスン製端末4機種の販売を一時的に禁止することを求めた、Appleの仮差し止め命令の請求を棄却した。
連邦地方裁判所のLucy Koh判事は米国時間12月2日夜、サムスン製端末「Galaxy S 4G」「Infuse 4G」「Droid Charge」「Galaxy Tab 10.1」の販売続行を許可しても、Appleに与える損害は差し止め命令を正当化するほどにはならないとする判決を下した。また同判事は、差し止め命令によってサムスンが不利益を被る代わりに、他の端末メーカーが利益を得る可能性が高いとも述べた。
PCMag.comの記事によると、サムスンは2日の判決に関する声明で、Koh判事の裁決は「Appleの主張にはメリットがないというわれわれが長い間抱いていた見解を認めるものである。特に、裁判所は、Appleの特定の意匠権の有効性についてサムスンが提示した多数の疑問点を認めている」と述べた。
PCMagが報じているように、Koh判事は意匠に関するAppleの訴えの一部を否定的にみている。例えば、スマートフォンについて同判事は、「携帯可能なサイズ、スマートフォン前面の大部分を占める画面、製品前面の上部に搭載されたスピーカー」は、必ずしも芸術的な特徴ではなく、理にかなった機能的な特徴であり、Appleの競合企業が電話のデザインとして採用することは法的に許されると述べた。
Appleの広報を担当するKristin Huguet氏はReutersに対し、この訴訟に関するAppleのこれまでの声明と同様、サムスンによる「あからさまな模倣は誤った行為だ」と述べた。
本訴訟は2012年7月30日に行われる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス