欧州の規制当局は、サムスンが標準規格と特許の重複に関する問題に関して公正であるかどうかを判断するための詳しい調査を開始した。この調査は、同社がスマートフォン技術をめぐってAppleを相手に世界中で繰り広げている法的闘争における最新の動きだ。
知的財産権ブログ「FOSS Patents」でさまざまな訴訟を取り上げているFlorian Mueller氏は、Appleが裁判所に提出した書類の中でこの動きに気付いた。この書類には、「サムスンが、同社が必須特許と宣言した特許に関して行っている訴訟活動その他の行為は悪質であるため、欧州委員会(EC)はサムスンの活動が欧州連合の独占禁止法に違反していないかどうかを判断する捜査を最近になって開始した」と書かれている。
ECは、米CNETの取材に対してこの動きを認めた。EC競争部門の広報担当者Marisa Gonzalez Iglesias氏は、「実際に当委員会は、携帯電話通信分野での標準必須特許の施行に関して、Appleとサムスンに情報提供を求める依頼状を送付している。このような情報提供依頼は独占禁止関連調査の標準的な手続きであり、ある事例において関連の事実を当委員会が明確にできるようにすることを目的としたものだ」と述べている。
この件に関してサムスンからのコメントは得られていない。ただし同社は、オランダのIT関連サイトWebwereldの取材に対し、当局に協力していること、公正かつ合理的なライセンス条件の適用に尽力していること、およびECの調査は予備的なもので、本格的なものではないとする見解を明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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