GoogleのCLOが非難したところで、先述の傾向は変わらないだろう。しかし、Drummond氏はほかの選択肢を示唆した。
「われわれは、自らの特許ポートフォリオを強化することによって、Androidに対する反競争的な圧力を軽減するほかの方法を検討している」(Drummond氏)
米CNETが得た情報によると、Googleは、社内で行った業務から同社ポートフォリオに特許を追加するよう促すため、従業員向けのインセンティブの作成方法を模索しているという。しかし、その効果は限られているだろう。
Googleはライバルがしてきたように、特許の買収に関してより積極的になる可能性もあるようだ。Googleは、特許ゲームに参加して、革新ではなく訴訟防止に出費することを嫌悪しているように思えるが、ほかに選択肢はないと思い至ったのかもしれない。6月30日時点で391億ドルの現金を保有していたGoogleは、528億ドルの現金を有するMicrosoftと759億ドルの現金を有するAppleに対抗するだけの資金力を間違いなく持っている。
同社はすでにその財源に手を付けている。7月下旬には、ウェブベースのクエリからサーバおよびルータまで、広い範囲を網羅する1000件の特許をIBMから買収した。また、Googleは2011年に入ってから、Nortel Networksが保有する6000件の特許および出願中特許の入札に参加した。ただ、最終的に落札したのは45億ドルを提示したAppleやMicrosoftを含むコンソーシアムだった。
複数の情報筋によると、Googleは現在、ペンシルベニア州キングオブプロシアに拠点を置くワイヤレステクノロジ開発企業のInterDigitalが7月、入札の検討に関して投資銀行を雇ったことを受けて、同社に注目しているという。しかし、Appleやサムスンなどの企業も同様にInterDigitalを狙っているという報道もある。株式市場までもが不利に働いた。InterDigitalの株価は上場時から62%上昇し、同社の時価総額は30億ドルを突破した。
Googleはもっと大胆に行動する必要があるのかもしれない、とMDBのMarlett氏は考える。Eastman Kodakは先ごろ、携帯電話にとって重要なテクノロジであるデジタルイメージングの関連特許1100件の売却を検討していると述べた。Marlett氏は、GoogleがAppleなどの企業に対抗して、それらの特許に積極的に入札すると予想している。
Marlett氏は、Googleにとって、モバイルデバイスに関連する3134件の特許および出願中特許を保有しているBlackBerryメーカーのResearch In Motion(RIM)を狙うほうが理に適っているかもしれないと考える。RIMはAndroidや「iPhone」との競争に苦戦しており、2011年に入ってから株価が下落し続けている。その下げ幅は非常に大きく、同社の時価総額は現在、123億ドルまで低下した。
「Googleは攻撃しなければならない。同社は防御部分を補強必要がある」(Marlett氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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