Appleが初代iPadと当時は新しかった「iBooks」が電子書籍端末の決定版になると宣言した際、われわれは懐疑的だった。当時Appleは少数の出版社としか契約しておらず、iPadは「Kindle」よりも分厚かった。
それから1年が経ち、当然ながらiPadは出版業界の注目を集めた。Appleは、iBooksのダウンロードが1億件を超えたと発表した。その一方で、Barnes & Noble、Amazon.com、Koboといった競合相手は、iPad用アプリケーションを提供し、その波に乗った。The New Yorker、Wired、Vanity Fairなどの主要雑誌は、iPad専用エディションを用意している。コミックや問題集、楽譜などの専門的な書籍も、iPadで提供されている。コンテンツに関しては、iPadはよくがんばっていると言えるだろう。
ハードウェアに関しては、Kindle 3の重さが約0.53ポンド(約241g)なのに対して、iPadは依然として1.33ポンド(601g)と若干重たい。iPadのIPS LEDバックライトディスプレイは素晴らしいものだが、屋外での読みやすさに関しては、電子インクにはかなわない。また、「Kindle DX」のような製品は、充電せず最大4日間読み続けられると謳っているのに対し、iPadは10時間しかもたない。
こういった批判はあるものの、iPadはすでに電子書籍端末として成功している。確かに、より安価な選択肢はあるが、iPadのような幅広い機能を持つものはない。それに加え、iPad 2の劇的に薄くなったデザインがあれば、Appleは2010年よりもずっといい形で戦えるようになるだろう。
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