iPad 2は初代iPadから大きく変化しているわけではないが、新しい機能がいくつかあることも確かだ。
iPad 2で追加された機能で、もっとも目を引くのは2つのカメラで、これらはどちらも動画の撮影にも、写真を撮るのにも使える。背面のカメラは右上に配置されており、手で覆ってしまう可能性は低い(少なくとも、縦向きに持った場合には)。これはiPhone 4のレンズと同じような外見をしており、同様に720pのビデオ撮影ができる。ただしカメラ用のフラッシュはなく、カメラのセンサはiPhone 4に使われているものにはほど遠い。第4世代の「iPod touch」と同じく、iPad 2の写真は基本的にビデオからのスチルの抜き出しだと思っていい。
ただ、仮にAppleがドイツの有名レンズメーカーCarl Zeissのレンズと10メガピクセルセンサを使ったとしても、iPad 2はカメラやスマートフォンの代わりにはならない。われわれは2010年からタブレット端末のカメラ品質のテストを何度もやっているが、公衆の中でタブレットを使って動画や写真を撮るときの恥ずかしさは、どんなに強調してもし足りない。まるで、まな板で写真を撮っているように見えるのだ。祖父世代の古いカメラの方が、まだ目立たないだろう。周囲の注目を集めてしまうし、しかもそれは羨ましいという視線ではない。
実際の所、カメラがあるのはAppleのビデオチャットアプリFaceTimeをサポートするためだ。これでFaceTimeは、Mac、iPhone、iPod touch、iPad 2で利用できるようになった。アニメ『宇宙家族ジェットソン』に登場したテレビ電話を心待ちにしている人もいるだろうが、iPadでのFaceTimeはかなり近いところまできている。小さなデバイスを使う場合とは異なり、iPadの9.7インチスクリーンは、本物のサイズに近い顔の映像を映すことができるためだ。これまでにも、デスクトップやラップトップを使ったテレビ電話では、このサイズの映像を表示できたが、実際に本物と同じサイズの顔の映像を手に持つというのは、不思議な感じがする。FaceTimeは今回もWi-Fiでしか利用できないので、車の中からiPadでビデオチャットをするというのは難しい(これはおそらく人類にとってはいいことだろう)。
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