名前は伏せておくが、米CNETにはAppleの新製品が出るたびに「買うつもりはない」と言う編集者がいる。「iPhone 3GS」を持っていたこの編集者は、「iPhone 5」を待つつもりなので「iPhone 4」は買わないと言っていた。しかしその2週間後、彼はiPhone 3GSを奥さんに譲ってiPhone 4を購入した。
筆者はこう言った。「君の自制心はどこへ行った」
「分かってる、分かってる」。彼は決まり悪そうに答え、「でも欲しくて。我慢できなかったんだ」と言う。
彼は初代「iPad」を持っている。「iPad 2」は買わないと言っているが、買うことになるのを筆者は知っている。なぜ分かるのかというと、Steve Jobs氏がステージに上がって最初のスライドを見せた瞬間、彼は「おぉ、かなり良いじゃないか」と言ったからだ。最初から夢中だった。
iPad 2の外観は予想されていた姿と大きな違いはなかった。初代iPadと比べてもあまり変わっていない。しかし、ステージ上の実物のiPad 2は、突如として新しい魅力的な輝きを放った。お騒がせ俳優となってしまったCharlie Sheenのような輝き(sheen)ではない。Appleの輝きだ。
筆者は言った。「おいおい、しっかりしろ。君には子どもだっているし、君のニューヨークのアパートは、小さいけれど本当なら編集者の給料では高すぎるような部屋じゃないか。節約した方がいい。iPadは1台あればいいだろう」
「分かってる。分かってるよ」。彼はまたぼそぼそと言った。「でもあのグラフィックとか、ゲームは・・・」。そして彼は、例の「この買い物を正当化できる」という目つきをした。古いiPhoneをお払い箱して、奥さんにあげたときの目つきだ。彼女は、自分の夫が1年前に買ったiPadをもうすぐ受け継ぐことになるとは夢にも思っていないだろう。
筆者は、やるべきことは1つしかないと判断した。目の前の誘惑を断ち切るために、未来の話で誘惑するのだ。我慢して待つだけの価値があるApple製品はほかにもある、と筆者は言った。厳密に言うと4つだ。とにかく4つは思い浮かぶ、と言うべきかもしれない。
そのような製品をきれいな箇条書きにしたコラム記事を書くことを提案した。次のような形だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス