各PCベンダーは、ネットブックのトレンドを自社の取り扱い製品に合った形にしようとしている。HPなどのメーカーは、ソフトウェアによってネットブックの間に差をつけようとしている。「HP Mini 1000」のMobile Internet Experience(MIE)搭載モデルは、基本的にはLinux端末であることが分からないように設計した、カスタムインターフェースを採用している。ソニーも「VAIO P Series Lifestyle PC」(VAIO type P)でネットブック分野に独自のアプローチをかけているが、これは価格が高く、一般向けではない。
各メーカーは、差別化や、ユーザーが望む機能の追加という目的で、ネットブックをあれこれと微調整しており、その結果、基本的にはまた別の種類のノートPCらしきものを作り出している。
Dellのコンシューマーセールス&マーケティング担当バイスプレジデントのMichael Tatelman氏は、先々週開催されたCESにおいて、ネットブックよりも高価格でメーカーの利益幅が大きい従来型ノートPCが、ネットブックの販売によって売れなくなるかどうかは、「まだ判断するには早過ぎる」とした。
「ネットブックは、新しい顧客を素早くつかむ手段になることもあれば、サブPCとして使用されることもあるし、メインで使用するコンピュータになることもある」。Tatelman氏は先々週、Dellでは3機種目となるネットブック「Inspiron Mini 10」を披露しながら、報道陣に対してそう語った。
HPも、ネットブックとノートPCは別のものだと主張している。これに対し、Seagate Technologyの前最高経営責任者(CEO)であるWilliam Watkins氏は先々週のインタビューで、即座にこの考えを鼻先でせせら笑うと、あきれた表情を見せた。Watkins氏は、ネットブック分野に否定的な人々の考えを要約する形で、「ネットブックはローエンドのノートPCに過ぎない」としている。
NPDのBaker氏は、2009年の中頃には、このネットブックの大流行が従来型ノートPCの売り上げに与えた影響を評価できるようになるだろうと述べている。「多少の影響は予想しているが、それがどのくらいになるかが分かるだろう」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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