UPDATE Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、米国時間1月7日夜にラスベガスで開催された、2009 Consumer Electronic Show(CES)の基調講演において、「Windows 7」のパブリックベータリリースを発表した。
「Windows Vista」の後継OSの初のベータ版は、Microsoft Developer Network (MSDN) 、TechBeta、TechNetのメンバー向けに、すでにディスクイメージのダウンロード提供が開始されており、一般大衆向けにも、9日には新OSの試用版提供がスタートする予定である。
Windows 7は、3年ごとに新OSをリリースすることを大まかに示した、MicrosoftのOSリリースロードマップによれば、2009年の終わりか、2010年の初めには発売される見込みである。Windows 7は、Microsoftが2008年10月に開催した、2008 Professional Developer Conference(PDC) において、「プレベータ」版が出席者に配布され、最初に姿を現した。
Ballmer氏の7日の発表を前に、ZDNet UKはロンドンで、Microsoftの英国法人のWindowsチーフであるJohn Curran氏にインタビューを行った。Curran氏は、今回のベータ版が、「機能面では完全な仕上がり」を見せていると評しつつ、Windows 7では、セキュリティが向上し、Vistaの導入時にハードウェア面で必要とされた投資以上のものは要求されないという点を考慮に入れるならば、ビジネスユーザーやITプロフェッショナルにも最適のOSであると語った。
「(ドライブ暗号化機能である)BitLockerは、Vistaで目玉となった強化ポイントだが、Windows 7は、そのさらに先を行っている。新たにBitLocker To Goという機能が装備された。一般的なUSBドライブを挿入して、BitLockerをオンにすると、パスワードを設定したり、スマートカードを使用して(USBドライブに)ロックをかけたりすることが可能になる」と、Curran氏は述べている。
BitLocker To Goを用いて暗号化されたUSBドライブは、Windows 7、Vista、XP上で使用できる。なお、XPを搭載するPC上での同USBドライブの読み込み時には、対応ソフトウェアのダウンロードが求められる。
Curran氏は「Vistaが稼動するハードウェアであれば、どれでも何らハードウェア面でアップグレードを行うことなく、これまでと同様か、それを上回るパフォーマンスで、Windows 7を確実に稼動させられる」と説明した。さらにCurran氏は、新OSが「基本的にはVistaをベースとして構築された」ものであり、Vista対応のアプリケーションであれば、ほとんどがWindows 7と互換性があると主張している。もっとも例外としては、ウイルス対策やファイル管理ソフトなど、かなりの面でOSに特有のアプリケーションに関しては、互換性の保証はない。
Curran氏は、Windows 7が「ネットブックかノートPCかに関わりなく、モバイルPCに最適化された設計を備えている」とも語っており、新OSが、たとえば、1.6GHzのIntelの「Atom」プロセッサをCPUに採用した現行のネットブックであっても、問題なく動作することを明らかにしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス