豪の「GALAXY Tab」販売差し止めは不公平--上訴審判事

Jonathan E. Skillings  (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 福岡洋一2011年11月28日 11時26分

 サムスンの「GALAXY Tab」がオーストラリアで販売差し止めの仮処分を受けている件で、上訴審の判事の1人がGALAXY Tabは不公平な扱いを受けている可能性があると述べた。

 サムスンが「iPad」を擁するAppleに対して起こした特許訴訟の一環としてシドニーで現地時間11月25日に開かれた審問で、オーストラリア連邦裁判所のLindsay Foster判事は、「GALAXY Tab 10.1」の販売差し止めを決定した10月の仮処分に疑問を呈した。サムスンは同社の弁護士が言う「最悪の結果」を避けるためにこの決定を覆したいと考えていると、Bloombergは報じている。

 「あの結果は、Appleにとってはきわめて公正に思えるかもしれないが、サムスンにとってはそれほど公正とは言えない」と、Foster判事は販売差し止めの決定について語った。

 サムスンは販売差し止めの解除を求めており、その判断は28日からの週にも下される可能性がある。この販売差し止めの決定は、2012年にこの特許訴訟の本格的な審理が始まるまでの一時的な措置としてAnnabelle Bennett連邦判事が下したものだ。報道によれば、Appleはサムスンから提示された和解案を拒否しているという。

 Appleは、サムスンがGALAXY Tab 10.1でiPadのハードウェアおよびソフトウェアの設計を「あからさまにコピー」していると主張している。また、サムスンの「GALAXY」シリーズのスマートフォンについても、Appleの「iPhone」と酷似しているとして同様の訴えを起こしている。特許をめぐるAppleとサムスンの争いはオーストラリアだけでなく、欧州や米国でもいくつかの訴訟が起こされている。

 一方、サムスンは対抗措置として、「iPhone 4S」の販売差し止めをオーストラリアの裁判所に求めている。

 また、サムスンはGALAXY Tabに関する25日の審問で、非常に多くのデバイスでタブレットの設計に共通点が見られるため、同社のタブレットの販売を禁止する根拠は乏しいと主張した。

 米CNETの姉妹サイトであるZDNet Australiaによれば、サムスン側はこの日、「多くの(類似)製品が市場に出回っているだけでなく、(中略)他のデバイスがサムスンのタブレットと同じ機能を備えている証拠を(Bennett判事に)提示している」と裁判所で主張した。また、「機能に関する証拠を(中略)供述書に記載し、Acer、ASUSTeK Computer、パイオニア、サムスン、Motorola Mobilityなど幅広いメーカーの(製品の)機能を調べ、ビデオで説明した」と述べたという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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