韓国の公正取引委員会(FTC)は液晶ディスプレイ(LCD)メーカー6社に対し、フラットスクリーンモニターの価格を人為的につり上げるために共謀したとして、1億7600万ドルの罰金を科した。
2001年から2006年の間に共謀してテレビやPC向けパネルの価格を操作した企業には、サムスン電子とLG Displayも含まれるとFTCは述べた。FTCによると、AU Optronics、Chimei Innolux、Chunghwa Picture Tubes、HannStar Displayも含むこのカルテルは、200回にわたって秘密裏に会議を開き、価格下落を防止するために生産の縮小や一時停止を行うことを話し合っていたという。
Taipei Timesの報道によると、FTCは声明で、「これらのメーカーはパネルの最低価格、各製品タイプの価格決定方針、値上げのタイミング、現金割引の禁止について共謀していた。彼らはそうした行為が違法であることを認識しており、関連する会合や情報を隠していた」と述べたという。
FTCは、これらメーカーが占めるLCD市場の世界シェアは80%に上ると述べており、罰金額は各メーカーの売上高をベースに調整される可能性があると付け加えた。
世界最大のLCDメーカーであるサムスンは、FTCの決定を尊重して自由貿易法に従うつもりだと報じられている。一方、世界第2位のLGはFTCの決定に納得しておらず、ソウル高等裁判所に上訴することになるという。
今回の調査および罰金は、欧州と米国における独占禁止法の監視機関が下した同様の判断に続くものだ。欧州委員会(EC)は2010年12月、LCDパネルメーカー5社に対し、「価格操作カルテル」に参加したとして約8億5600万ドルの罰金を科している。
米司法省は2008年、共謀して価格操作を行ったとして、LCDメーカー3社を告発した。LG Display、シャープ、Chunghwa Picture Tubesはその容疑を認め、5億8500万ドルの罰金を支払うことに同意している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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