物議を醸し延期されていたMicrosoftの「Recall」機能が、「Windows 11」のプレビュー版に登場した。
同社は米国時間11月22日、Windowsのプレリリース版をテストする「Windows Insider」プログラムの「Dev」チャネルで、この機能の初期バージョンを提供すると発表した。Recall機能にアクセスするには、「Snapdragon」を搭載するAI対応の「Copilot+ PC」が必要だ。
Microsoftは、当初の遅延を経て10月にこの機能をWindows Insider向けに提供する予定だったが、数週間前には、セキュリティとプライバシーを確保するために社内レビューを進めており、Windows Insider向けの提供を12月に延期すると発表していた。
Windows 11のRecall機能が話題となったのは5月のことだ。この機能は、Windowsでキーワード検索するだけで、文書や画像、ウェブサイトなど、以前に画面に表示したあらゆるものを見つけられるというもの。
Recall機能はスクリーンショットをキャプチャーし、デバイス上に安全に保存、AIを使用してデータを整理し、検索可能にする。しかし、プライバシー擁護の観点からすぐに厳しい批判を受け、Microsoftはさらなる検証のために提供の延期を余儀なくされた。
MicrosoftなどのIT企業は、混み合う市場で優位に立つための大きな取り組みの一環として、AIを活用した新機能の拡充と提供を続けている。一方、同社を含む多くの企業は、生成AIをめぐるセキュリティやプライバシーの課題にも取り組んでいる。
Microsoftは今回の発表の中で、複数のセキュリティおよびプライバシーの保護策を強調した。Recall機能を利用するにはオプトインが必要であり、スナップショットは削除できる。また、特定のアプリやウェブサイトを対象外にすることも可能だ。
企業や学校のIT管理者が管理するPCでは、この機能はデフォルトで削除されるという。また、IT管理者は組織内でRecallを利用可能にするかを管理でき、従業員がスナップショットの保存を有効にするにはオプトインする必要がある。
Recallは現在、中国語(簡体字)、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語に対応している。同社は「AIが間違えることもある」として、Windows Insiderプログラムの参加者に対し、問題点の指摘や改善のための提案を促している。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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