グーグル、マイクロソフト、アマゾン、Metaら、責任あるAI開発を米政府に約束

Corinne Reichert (CNET News) 翻訳校正: 編集部2023年07月24日 09時39分

 ホワイトハウスは、人工知能(AI)関連のリスク軽減に取り組むというIT企業7社による「自主的な約束」を確保した。

Joe Biden米大統領
提供:Bonnie Cash/UPI/Bloomberg via Getty Images

 Joe Biden米大統領は米国時間7月21日、Amazon、Microsoft、Meta、Google、OpenAI、Anthropic、Inflection AIとホワイトハウスで会合し、AI技術開発において「安全性、セキュリティ、信頼性」を重視することで合意を得た。各カテゴリーの詳細は以下の通り。

  • 安全性:企業各社は、「AIシステムの安全性と機能を試験すること、第三者機関の試験を受けること、生物学、サイバーセキュリティ、社会に関わる潜在的リスクを検証してその検証結果を公開すること」に合意した。
  • セキュリティ:企業各社は、自社のAI製品を「サイバー脅威とインサイダー脅威に対して」保護し、「誤用を防ぎ、社会に対するリスクを軽減し、国家の安全を守るためのベストプラクティスと基準」を共有するとした。
  • 信頼性:確保された最大の合意の1つは、画像がオリジナルか、AIによって改変または生成されたものかを、ユーザーが簡単に分かるようにすることだ。企業各社は、差別や偏見を助長しないこと、子供を被害から守ること、気候変動やがんといった課題の解決にAIを活用することも約束した。

各社の見解と動向

 Metaは、ホワイトハウスとの合意を歓迎すると述べた。同社は先週、第2世代の大規模言語モデル「Llama 2」をオープンソースとして無償で提供開始している。

 「新しいAIモデルを開発する中で、IT企業はシステムの仕組みについて透明性を確保し、産業界、政府、学術界、市民社会と密接に協調すべきだ」と、Metaの国際問題担当プレジデントであるNick Clegg氏は述べた。

 Microsoftの副会長兼プレジデントであるBrad Smith氏はホワイトハウスとの合意について、「AIがリスクに先を越されないようにするという約束を確保するための基盤を構築するものだ」と述べた

 Microsoftは、Llama 2でMetaと提携している。また、2023年に入って「ChatGPT」を活用したAI搭載の「Bing」検索の提供を開始し、ますます多くのAIツールを「Microsoft 365」と「Edge」ブラウザーに提供している。

 OpenAIの国際問題担当バイスプレジデントを務めるAnna Makanju氏はホワイトハウスとの合意について、「AIのガバナンスを推進するための世界中の政府や民間社会組織などとの継続的な協調」の一環だと述べた。「世界中の政策立案者が、高度な能力を持つAIシステムを対象とした新しい法律を検討している。本日の合意は、その継続的な議論に対する具体的で明確な実践に貢献する」(同氏)

 Amazonの広報を担当するTim Doyle氏は米CNETに対し、「AIツールおよびサービスの開発と展開で世界をリードする企業の1社として」今回の自主的な約束を支持すると、電子メールでコメントした。「当社は顧客のためにイノベーションを推進するとともに、消費者と顧客を保護するために必要な安全策を確立して実装することに専念している」(同氏)。

 Amazonは、ポッドキャストや音楽のほか、「Amazon Web Services(AWS)」でAIを活用している。

 Anthropicは、すべてのAI企業が「AIの安全性に向けた競争に参加する必要がある」と電子メールで述べた。「サイバーセキュリティ、レッドチームの立ち上げ、責任ある事業拡大」に関する計画を数週間のうちに発表する予定だという。

 Inflection AIの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるMustafa Suleyman氏は21日、「安全性に関するかなりの作業がこの先に存在する。AIの安全性はこれまでのところ、構想と会合の領域にとどまっている」と述べた。「熱狂的な注目と混乱に対して、目に見える進歩の量が不十分だ。Inflectionは、これを懸念するとともにもどかしく感じている。安全性が当社のミッションの中心にあるのはこのためだ」(同氏)

 Googleの国際問題担当プレジデントであるKent Walker氏は同日、「今日は、AIをすべての人に役立つものとするために業界が結束する画期的な節目となる。これらの約束は、G7、経済協力開発機構(OECD)、各国政府がAIの利益を最大化し、リスクを最小化するための取り組みを支援するものだ」と述べた

その他の動き

 チャットボット「Bard」を3月に提供開始したGoogleは以前、AIコンテンツに「透かし」を入れるとしていた。同社のAIモデル「Gemini」は、AIによって生成されたテキスト、画像、動画を識別する。コンテンツに埋め込まれたメタデータを確認することによって、未改変のものとAI生成のものをユーザーが区別できるようにする。

 画像ソフトウェアを提供するAdobeも同様に、AIツール「Firefly」によるAI生成画像に、メタデータでタグ付けすることにより、それらがAIシステムによって作成されたものであることを示している。

 Biden政権は、AIから「米国人の安全性を確保する」ための大統領令の作成と超党派での法整備も進めている。また、米行政管理予算局は、AIシステムを調達または利用するすべての連邦機関に対するガイドラインを発行する予定だ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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