「ChatGPT」などの生成系人工知能(AI)が登場する前は、メタバースが話題を独占していた。その前はブロックチェーンや非代替性トークン(NFT)、仮想通貨、クラウド、モノのインターネット(IoT)が騒がれ、さらにさかのぼればドットコムバブルや2000年問題もあった。しかし、Stability AIの創業者で最高経営責任者(CEO)のEmad Mostaque氏は先週、金融大手UBSのアナリストとの電話会談で、AIは「史上最大のバブル」になるとの予測を示した。
Mostaque氏は、AIはまだ初期段階であり、金融サービスなどの業界では大規模に導入する「準備ができていないが、われわれはその価値を見出している」と述べた。
同氏はドットコムバブルを引き合いに出して「私はこれを『ドットAI』バブルと呼んでおり、バブルはまだ始まってすらいない」と説明した。インターネットバブルとも呼ばれるドットコムバブルは、1990年代後半から2000年代初めにかけて起こった。当時は多くの新興インターネット企業が出現して高い評価額を獲得し、楽観的な投資家たちはインターネットがさまざまな業界に変革をもたらすと確信していた。その結果、インターネット関連企業の株価は急騰した。
しかし、ドットコムバブルは2000〜2001年に崩壊する。過大評価された持続不可能なビジネスによる利益は実現せず、株価は急落し、多くのインターネット企業が倒産した。
「AIは、今後数年間にわたって最大の投資テーマの1つになるだろう」とMostaque氏は述べた。同氏によると、AIは1兆ドル(約140兆円)の投資機会であり、金融サービス業界の企業、特に銀行はAIを取り入れるべきだという。
同氏は、AIを適切に利用しない企業は株式市場から「罰せられる」とも語った。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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