「Android」が米国シェア1位から陥落--首位奪還のためにグーグルがすべきこと - (page 3)

Imad Khan (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年12月26日 07時30分

 そうした状況を受けて、新しいスマートホームデバイスが、ブランドに関係なく相互に通信できるようにするスマートホームの統一規格「Matter」がリリースされた。ユーザーを囲い込むのが大好きなAppleでさえ、AmazonやGoogle、サムスン、IKEA、Lutron、Signifyなどと共に、「Connectivity Standards Alliance」に加盟している。

 「この分野で、Googleがそうした操作性を強化したり、あるいはその操作性をAndroidでもっと見せたりすることだけでも、ある程度優位に立てる可能性がある」とGreengart氏は話す。これには、個人のホームページやウィジェットを拡張したり、複数のデバイスを連携させたりすることが含まれる。Greengart氏は、スマートホームの相互運用性を最も効果的に実現できるのはAndroidだということを周知できるかどうかは、Google次第だと指摘した。

イノベーションでAppleを打ち負かす

 Googleの製品イベントは改善され続けており、プロダクションバリューや注目度も高まっているが、それでも、Appleがやるような魔法は使えていない。Appleは自社の製品およびサービス群に関して、人々の期待感をかき立てる能力を変わらず発揮している。幹部陣による熱のこもったプレゼンテーションと高いプロダクションバリューが組み合わさって、Appleが最新のテクノロジーとイノベーションをもたらしてくれるという印象を人々に与えている。それが必ずしも事実とは限らないにもかかわらず、である。

 高リフレッシュレートの画面、光学式手ぶれ補正、レーザーオートフォーカスなど、Appleが誇らしげに自慢する機能はすべて先にAndroidに搭載されていたものだ。

 しかし、素晴らしいマクロ撮影写真に惑わされることなく、新しいテクノロジーを最初に取り入れるユーザーになりたいと願う消費者も存在する。ここは、熱心なユーザーの関心を引くために、Googleが力を入れるべき分野だ。

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提供:Front Page Tech

 すでに、サムスンの「Galaxy Z Fold4」と競合する可能性のある折りたたみ式「Pixel」デバイスのうわさが流れている。

 「(サムスンは)本当に勢いを増し始めていると思う。それは明白だと思うが、問題は価格だ」とSag氏は語る。サムスンが折りたたみ式デバイスの価格を引き下げ続けることができれば、このカテゴリーの人気が高まり、競争が激化するだろう。「その結果として、販売台数が増加し、価格競争も激しくなる可能性が高い」(同氏)

 Googleは、2022年FIFAワールドカップのコマーシャルでのリアルタイム翻訳を使用する場面など、Pixelのさまざまな機能を積極的に宣伝してもいる。Pixel 7は今シーズンのNBAの「Official Fan Phone」(公式ファンスマートフォン)でもあり、コマーシャルには、バスケットボール選手のGiannis Antetokounmpoと俳優のSimu Liuが出演している。さらに、報道によると、Googleが発注したPixel 7の台数は、Pixelシリーズの過去のどのデバイスよりも多いという。販売台数や有名人を使った宣伝に関係なく、Googleは、無料のオープンソースOSというAndroidの中核的なビジョンに逆らってでも、Pixelが高品質で高級なデバイスだという印象を与えなければならない。なぜなら、Appleの成功が示唆しているように、人々は自分が「特別な集団」に属しているような感覚を好むからだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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