「Android」が米国シェア1位から陥落--首位奪還のためにグーグルがすべきこと - (page 2)

Imad Khan (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年12月26日 07時30分

 「市場に投入されるデバイスが多ければ、通信事業者が無料で提供したり、プロモーションを行ったりできるデバイスの選択肢も増える」、とMoor Insights & StrategyのアナリストのAnshel Sag氏は述べている。

 メーカーの多様性が欠けていることは、Googleが直面している問題の1つに過ぎない。「iPad」シリーズは依然として人気のセカンドスクリーンデバイスであり、幼児にとっても高齢者にとってもインターネットへの入り口となっている。高品質のAndroidタブレットとして思い浮かぶのは、サムスンの「Galaxy Tab S8+」だけだが、このタブレットのソフトウェアは「iPadOS」ほど洗練されておらず、Androidの大画面版のように感じることがよくある。Googleは2023年に「プレミアムな」Pixel Tabletを発売することをすでに発表しているが、タブレットと言えばiPadを思い浮かべるようになっている多くの消費者の関心を引くには、強烈な印象を与える必要があるだろう。

 残念ながら、GoogleがAppleに対抗できないかもしれない分野がある。ノートPCとホームコンピューティングだ。Googleの「Chromebook」は、基本的なタスクをこなすのには優秀で手頃な価格のノートPCだが、「macOS」や「Windows」のような機能を提供できるだけの強力な性能や柔軟性は備えていない。この市場は、AppleとMicrosoftがすでに寡占しており、Googleが有力な代替製品を作り出すのは難しい。たとえそれに成功したとしても、インストールベースの規模が小さすぎて、トップクラスの開発者の関心を引くことはできないだろう。この分野でのGoogleの最善の選択肢は、自社製品と「Mac」およびWindowsマシンの連携を強化し続けて、iPhoneとMacの連携に匹敵する体験を提供することだ。

スマートホーム規格「Matter」が重要に

 GoogleがAppleよりも優位に立っている分野は、スマートホームだ。Appleが新しい製品カテゴリーにすぐに飛びつくことはめったにない。Appleが開発中とされる仮想現実(VR)/拡張現実(AR)のヘッドセットや「Apple Car」のうわさが何年も前から流れているにもかかわらず、まだ登場していないことを見ても、それは明らかだ。Appleは確かに、「HomeKit」によってスマートホームデバイスに力を入れようとしたが、現在では、HomeKitはほぼ忘れ去られている。一方、Googleは、「Nest Hub」のような音声アシスタント搭載ディスプレイ、「Nest Wifi」「Nest Doorbell」、カメラ製品によって、スマートホーム分野で大きな存在感を示している。

 残念なことに、スマートホーム業界は停滞している。おびただしい数の競合製品が消費者を混乱させているからだ。Amazonの「Alexa」搭載スマートスピーカーを所有している人は、それがGoogleのNest Doorbellと連携するのか分かっていないかもしれない。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]