Canalysの新しいレポートによると、「Chromebook」は業界の他の製品カテゴリーをしのぐ勢いで成長が続いている。第2四半期の出荷台数は前年同期比で75%増加し、1190万台に達した。
Canalysによると、世界のPC出荷台数は、前年同期比10%増の1億2170万台だった。
タブレット市場は第2四半期に伸びが鈍化した。出荷台数は前年同期比4%増の3910万台となった。
Chromebookのベンダーは、この製品カテゴリーへの投資を強化しているようだ。HPは第2四半期、Chromebookの出荷台数が前年同期比で約116%増の430万台となり、首位を維持した。
2位はレノボで、出荷台数は前年同期比82%増の256万台だった。Acerは83%増の186万台で3位となった。Dellとサムスンも上位5社に入った。Dellは上位ベンダーで唯一、出荷台数が減少した。
CanalysのリサーチアナリストBrian Lynch氏は、「Chromebookの成功は極めて堅調」であるとし、成長の傾向はパンデミック中をはるかに超えていると指摘した。
Chromebookは業界の全てのエンドユーザーセグメントで堅実な地位を確保していると同氏は説明した。
Lynch氏は、「北米や西欧などの主要な市場で学校が始まっているが、政府や教育機関のエコシステムが、デジタル学習の課程にChromebookを長期的に組み込むことを計画しており、出荷台数は増加が続いている」と述べている。
「教育分野で『Chrome』のシェアは比較的確実になっており、Googleは2021年に商業分野で大きく賭けに出ようとしている。『Google Workspace』の新しい『個人用』サブスクリプションや、古いPCに導入できる『CloudReady』ライセンスのプロモーションといった最新のサービスで、小規模企業にアピールすること強くフォーカスするとわれわれは予想している」
またLynch氏は、Appleが「M1」の成功を商用分野に拡大することを視野に入れているほか、Microsoftは2021年中に「Windows 11」をリリースすることから、PCのOS競争が「久しぶりに最も激化」しようとしていると指摘した。
デスクトップ、ノートPC、タブレットを含むPC市場では、Lenovoが首位となった。出荷台数は23%増の2470万台だった。Appleが2位で、5%増の2060万台となっている。
HPが上位5社で最も伸びが低く、2.7%増の1860万台だった。Dellとサムスンも第1四半期に続き、上位5社に入った。
タブレットはAppleが首位で、第2四半期の出荷台数は1420万台だった。すべてのベンダーで出荷台数はパンデミック前と比べて高い水準となっている。サムスンは、前年同期比13.8%増の800万台だった。
Lenovoはタブレットの出荷台数を大幅に伸ばした。77.5%増となる470万台を出荷した。Amazonと華為技術(ファーウェイ)も上位5社にランクインした。
CanalysのリサーチアナリストHimani Mukka氏は、タブレット市場は5四半期連続で前年同期比で伸びを見せており、今後の業界を楽観視できる理由が多くあると述べた。
Mukka氏は、「今後の数四半期に、タブレットのコンシューマー分野の需要は減速を避けられないとしても、商用分野で活発に導入が進んでいるようだ。Canalysは、タブレットとPCの統合が強まり、複数のデバイス間でよりスムーズなワークフローの移行が可能になると予想している」と述べた。特にハイブリッドなワークスタイルで運営している企業などにとって魅力的だという。
「iPad」と「Mac」はそのようなケースにあてはまり、「Windows 11 on cloud」の導入や、その「Android」を動かせるデバイスでの利用は、Appleのエコシステムを超えて、タブレットベンダー、ユーザー、開発者にとって良い前兆だと指摘している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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