SensorTowerは、世界モバイルアプリ市場に関する調査結果を発表した。アプリ内課金やサブスクリプション契約などを合わせた2020年のアプリ関連総売上高は、前年比30.2%増の1110億ドル(約11兆4463億円)弱で、最高記録を更新したという。前年は852億ドル(約8兆7867億円)。インストール回数も過去最高の1430億回弱で、前年の約1155億回から23.7%増えていた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックに影響されて自宅で過ごす時間の増えた人が多かったため、アプリの使用と有料サービス利用が増えたと考えられる。売上高をアプリストア別にみると、App Storeは前年比30.3%増の723億ドル(約7兆4563億円)、Google Playは同30%増の386億ドル(約3兆9808億円)。両者の伸び率は同等だが、その差は大きい。
ジャンル別ではゲームの売上高が多い状況は変わっていないものの、教育や仕事、エンターテインメントといった分野でアプリの売上高が大きく増えたそうだ。たとえば、ゲームに次いで売上高の多かったジャンルは、App Storeだとエンターテインメントで前年比29.3%増の53億ドル(約5466億円)、Google Playだとソーシャルで同71.4%増の12億ドル(約1238億円)。
ゲームを除いたアプリ別の総合順位は、1位がTikTok、2位がYouTube、3位がTinder。TikTokはApp Storeでも非ゲームアプリの売上高トップとなり、前年に比べ600%以上も多い12億ドル(約1238億円)売り上げたという。興味深いことに、TikTokはGoogle Playでトップ10に入っていない。Google Playの1位はGoogle Oneで、同41.9%増の4億4400万ドル(約458億円)。Google Oneは総合8位だが、App Storeではトップ10圏外だった。
ゲーム分野のアプリも、売上高は前年比26%増で過去最高の795億ドル(約8兆1988億円)。そして、上位5アプリの売上高がいずれも10億ドル(約1031億円)を上回った。市場全体に対する売上高ベースのシェアは71.7%と圧倒的だが、ほかのジャンルが伸びた結果、前年から約2ポイント少なくなっている。
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