Save Medicalと大日本住友製薬は8月3日、2型糖尿病を対象とした糖尿病管理指導用モバイルアプリケーションの共同開発契約を締結したと発表した。なお、Save Medicalは、同アプリの有効性および、安全性を評価することを目的として、国内治験を開始する。
同アプリは、医師の指導下で利用され、患者の自己管理をサポートすることにより患者の行動変容を促し、臨床的指標が改善されることを目指す。
具体的には、糖尿病の非薬物療法の基本である生活習慣(食事・運動・体重)や指標(服薬・血圧・血糖値)などを患者自身がアプリに入力し、その情報に応じて行動変容の支援となるような自動メッセージを送付する。患者の負担を軽くするため、極力テキスト入力を少なく設計しているという。
このような患者個々人への適切なフォローにより、外来と外来の間の期間に生じる生活習慣の乱れや服薬不良への行動認知が高まり、行動変容が促されることで、臨床的指標が改善されることを目指している。
近年、同アプリのようなソフトウェアを利用したエビデンスに基づく患者への治療的介入は、デジタル治療(Digital Therapeutics, DTx)として国内外で注目を集めているという。
Save Medicalは、同共同開発契約を通じ、同アプリの開発をさらに加速させ、エビデンスに基づくDTxの社会実装を目指す。
また、大日本住友製薬は、糖尿病領域を国内重点領域のひとつに位置付けており、作用の異なる複数の2型糖尿病治療薬を開発・販売している。同共同開発費用の一部を負担するとともに医薬品開発で培った知識と経験を生かしてSave Medicalをサポートするという。
同提携により両社は、2型糖尿病の治療に新たなモダリティの選択肢と患者に新たな価値を提供し、医療の発展に貢献することを目指すとしている。
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