ライブにおけるリズムゲームは、昨今のスマホゲームとしてオーソドックスなシステムとなっており、遊びやすくとっつきやすいものとなっている。楽曲については軽快さを感じられる曲が揃っており、リズムゲームとして親しみやすい。ステージの表現もフォーメーションを組みながら歌い踊るアイドルたちのダンスに加え、カメラワークにかなり動きがあり見ごたえのあるものになっている。
おまかせライブの存在も遊びやすさのポイント。リズムゲームをオートで行うことは矛盾があるようにも思えるが、スマホゲームは繰り返しプレイすることが求められるところがあり、かえって時間が取られてしまい、手間に感じてしまうところもある。一方でテクニックリザルトによってリズムゲームのスキル要素も取り入れ、うまく落とし込んでいる。
内容としてリズムゲームに目が行きがちではあるものの、ストーリーはもとより、例えば学院内でメンバー同士が談笑している様子などから伝わる日常感や、衣装やアクセサリなど幅広くカスタマイズができること、さらにVRモードで体感できる距離間の近さも含めて“眺めて楽しむ”要素が盛り込まれており、手軽にアイドルたちを身近に感じられる内容となっている。
そして本作ではもうひとつ大きな特徴であり、数多く存在するアイドルをテーマとしたゲームコンテンツの差別化にもなっているところがある。それは少し高めの年齢層をつつく、ときめきメモリアルならびに往年のコナミゲームタイトルに関連したネタがあらゆるところにちりばめられているところだ。
ときめきメモリアルは、1994年に初代作がPCエンジン用ソフトとしてリリースされ、大きな人気を博すとともに、以降はさまざまな派生作品やメディアミックスも展開。ナンバリングとしても「4」まで発売されたシリーズとなっている。特に1990年代中盤から2000年代前半あたりにかけては、大きな盛り上がりを見せていた。筆者も当時PCエンジン版をプレイしており、それ以降の盛り上がりも実際に体感していた世代のひとりでもある。
振り返れば「1」でのお気に入りは虹野沙希であり、何かあればとにかく「根性よ!」と励ましてくれ、さらに一度親密になると下校時には何度も何度も登場したという記憶がある。またゲームとは少し離れるが、ほどなくして記事を書く仕事をし始めたころ、キャラクターソングが珍しかった時代に、藤崎詩織が「教えてMr.Sky」でデビューするという発表会を取材したのをはじめ、関連した記事を書いたのも思い出として残っている。
「2」では佐倉楓子がお気に入りで、少しドジだけど素直なところや「~モン!」という喋り方がかわいらしく、特に海水浴のデートシーンで、プロポーションを気にしてパーカーを着たままの楓子が照れながら「だって恥ずかしいモン!」と言うところがかわいらしかった。またひびきの高校から大門高校に転校してしまうのだが、その直前の花火大会のシーンにぐっときた思い出がある。「3」では牧原優紀子がお気に入りで、クリスマスイブのイベントで手作りケーキをハムスターに食べられてしまうシーンが記憶にあるほか、何を置いても駄菓子屋のおばあちゃんの存在は外せない思い出が残っている。
「4」では“ふーちゃんにほわほわ癒されたい”と思えるほど柳冨美子がお気に入り。ふくよかな体型で“たわわ”なところにも目が行きがちだが、おっとりとした性格で癒される女の子。デートをすっぽかしても逆に心配してくれるようないい子であるところも印象的で、やはり修学旅行で布団に隠れるシーンは外せないところ。また、プレイしていくうちに、隠しキャラでアニメやゲームが趣味の七河瑠依に親近感を覚えるようになった。ほかにも関連タイトルやラジオ番組などなど話したいことはたくさんがあるが、きりがないためここまでにしておきたい。
前置きが長くなったが、このようなことを覚えているような世代であると、より楽しめる要素が多分に含まれるている。特に響くところとしては、「二人の時」と「Twin memories」楽曲のカバーアレンジだろう。
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