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アップル、米国で初の時価総額1兆ドル企業に--Appleニュース一気読み

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 7月31日~8月6日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

 Appleは7月31日に、2018年第3四半期決算を発表した。その後、株価は8月2日に207ドル05セントを突破し、時価総額1兆ドルに到達した。これまで、Amazon、Alphabet(Google)が時価総額1兆ドルレースにエントリしているテクノロジ企業だったが、Appleが最も早く到達した。

 Tim Cook CEOは従業員向けのメモの中で、「歴史的な偉業」と認めつつも、「企業の時価総額が素晴らしい会社の証明ではない」というかねてからの考えを繰り返した。

 Appleの2018年第3四半期決算で注目されたのは、iPhone、サービス、そしてウェアラブルだ。iPhoneは販売台数こそ前年同期から微増の4130万台だったが、売上高は299億600万ドルと20%増加。高付加価値製品として特別な価格(999ドル)をつけたiPhone Xだけでなく、2017年モデルのiPhone 8シリーズの好調もあり、1台あたりの販売価格を720ドル台に押し上げる戦略に成功した。

 またサービス部門は95億4800万ドルで前年同期比31%増。サブスクライバーの数は3億人に到達し、Apple Musicも試用中のユーザーを含め5000万人、iCloud追加ストレージなどのサービスも前年から2桁成長をしており、iPhoneユーザーからの継続的な売上を得るモデルの拡大が目立つ。

 また、その他の製品部門は売上高37億4000万ドルとなり、前年同期比37%増は最も成長率の高いカテゴリとなった。なかでもApple Watch、AirPods、Beats製品の「ウェアラブル」の売上高は直近の4四半期で100億ドルを突破し、前年同期比60%増。いずれもiPhoneが前提の製品ではあるが、順調にカテゴリとしての成立を進めている。

 こうしたiPhoneそのものが価格を高めながら販売台数を維持している点、それを背景にしたウェアラブルやサービスの浸透が、今後の成長への期待感、安心感を与え、株価の割高感よりは、適正、もしくは買いの判断を誘っている。

 今後の注目は、秋のiPhoneの新モデルの発表、そして米中貿易問題の行方だ。2018年モデルのiPhoneでは、iPhone Xのスタイル、すなわちTrueDepthカメラを搭載した顔認証と、ホームボタンなしの全画面デザインへと移行し、3モデルが用意されるとみられている。

 中でも、液晶ディスプレイを採用する6.1インチの廉価モデルは、iPhone Xのスタイルを大幅に安い価格で販売するとみられており、このモデルが半分を占めるとの見方もある。

 一方、米中貿易戦争は激化するばかりで、米国は現在、新たな関税の発動や、既存の関税を10%から25%にするなど、中国に対する圧力が高まっている。中国の米国からの輸入額が輸出額を大きく下回ることから、中国による報復関税にも限度がある。

 対抗措置として報復関税ではない方法を選ぶとすれば、その標的としてiPhoneの製造や輸出に関するなんらかの障害が、最も分かりやすい材料となる。

 すでに、中国国営メディアのAppleへの批判というかたちで、間接的ではあるが、米国のテクノロジ機能に対する障害を示唆し始めている。

 中国国営メディアは、AppleのApp Storeでの賭博アプリなどの違法なコンテンツ容認に対する批判のための特別番組を放送した。また人民日報は、スパムメッセージや迷惑電話を排除する方針を発表した際、Appleの暗号化によるプライバシー対策がその方針を妨害していると批判している。

 Appleは中国での環境エネルギー投資向けのファンドの発表や、中国の通信会社との間でスパム対策について話し合ったと報じられるなど、慎重に対応している様子もうかがえる。

Apple launches new clean energy fund in China - Apple
Apple in touch with Chinese telcos on ways to cut spam | Reuters

 Appleは米国に次ぐ市場となった中国でのプラス成長をやっと維持し、2018年第3四半期決算では米国に次ぐ前年同期比19%の成長を記録した。秋のiPhoneの新モデルでは、中国市場に合わせ、デュアルSIMのiPhoneを特別に用意するとも伝えられている。

 何より、ほぼ全てのiPhoneが中国で組み立てられるなど、Appleにとって米中の関係悪化は極めて重大なリスクとなっている。

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iPhone向けプロセッサを製造するTSMCに生産障害

 iPhoneの心臓部となるAppleが設計するプロセッサ「Aシリーズ」は、台湾のTSMCによって製造されている。そのTSMCの複数の工場で8月3日、コンピュータウィルスの影響により製造が停止する事態に見舞われた。

 iPhoneに関連する製造に影響があったかどうかは不明で、またハッカーによるものではないと言われている。

 iPhoneは直近の2018年第3四半期に4000万台以上が販売されており、そのほとんど全てに使われているプロセッサが、TSMCによって作られている。また、2018年9月に発表・発売するとみられる次期iPhone向けのチップ製造にも取り組んでいるはずで、iPhoneの出荷は、2018年第4四半期(7〜9月)で4000万台程度、2019年第1四半期(2018年10〜12月)に7000万台以上と最大化する見込みだ。

 TSMCはこれまでにもコンピュータウィルスの被害に遭っているが、操業停止に追い込まれたのは初めてだという。

「iPhone」用チップなど製造のTSMC、工場でコンピュータウイルス感染(8/6)

世界のモバイル市場動向、Appleのポジションは?

 Appleが2018年第3四半期決算を発表したことで、公式な販売台数が明らかとなり、世界のモバイル市場の動向が正確に明らかになっている。

 AppleはこれまでSmasungに次いで世界のスマートフォン市場の出荷台数2位を確保してきたが、Huaweiに追い抜かれ、2018年第2四半期は3位に転落している。しかしながら1台あたりの価格は前年同期の606ドルから724ドルへと大きく伸ばし、iPhone Xなどの2017年モデルのiPhoneが引き続き好調であることを表している。

 またタブレット市場は、全体として縮小が続いている中、Appleは販売台数を維持し、結果としてシェアを拡大した。しかし売上高は5%減少しており、3月に発売した廉価版のiPadの比率が増えたことを裏付けている。

 MacはPC市場でシェアを落としており、過去7年で最低の販売台数を記録している。しかし平均販売価格は上昇しており、今回の決算に含まれなかった2018年7月刷新のMacBook Proの反応に注目が集まる。

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