ブラウザ「Brave」が追求する新たな広告システム--仮想通貨でユーザーにも利益 - (page 2)

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2018年06月25日 07時30分

3段階のテストプログラム

 Braveの開発は3つの段階に分かれており、それぞれ1960~70年代の米国の宇宙計画からとった名前で呼ばれている。「Mercury」「Gemini」「Apollo」だ。第1段階となる「BAT Mercury」プログラムは、2017年に同社が仮想通貨のBasic Attention Token(BAT)を公開するのに伴い開始された。同時に、ウェブサイトやYouTubeのパブリッシャー、TwitchのゲームのストリーマーなどにBATが支払われる機能がBraveブラウザに実装された。

 ユーザーはBATを購入することもできるが、Braveはユーザーの参加を促すためBATを無償で提供するさまざまなプロモーションも行ってきた。今のところBATは、頻繁に訪問するウェブサイトのパブリッシャーに対してユーザーが支払う以外には、それほど利用されていない。だが最終的に同社は、プレミアムコンテンツへのアクセスにBATを利用することも想定している。

 ブラウザに広告を表示する新たなシステムは第2段階の「BAT Gemini」プログラムの一環だ。広告主はパブリッシャーに対して広告料をBATで支払う仕組みだが、ブラウザのユーザーとBrave自体にも一部が支払われる。テストの初期段階を経て拡大されれば、Braveユーザーには支払われたBATの70%が付与される予定だ。

 Braveは「Windows」「Linux」「macOS」「Android」「iOS」を搭載するデバイスで無料で利用できる。だが現在のところ、支払いと広告システムが利用できるのはPC向けのバージョンに限られる。

 第3段階となる「BAT Apollo」プログラムは「実質的な広告収入」を生み出すことを目指している。同社はBATの支払いシステムをBraveブラウザ以外にも拡大させることも見込んでいる。Eich氏は19日に発信したツイートで、どのソフトウェアで導入される可能性があるのかは明言しなかったが、それを容易にするソフトウェア開発キットを予定しているとした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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