Mozillaは、キーボードやマウス、タッチスクリーンのタップではなく音声で操作する非常に変わったウェブブラウザ「Scout」の可能性を探っている。
Mozillaは、サンフランシスコで開かれた全体会議の議題としてScoutプロジェクトを発表した。「Scoutアプリで、音声によるコンテンツのブラウジングや視聴の可能性を探り始める」とMozillaは述べている。サンプルのコマンド「Hey Scout, read me the article about polar bears(ホッキョクグマに関する記事を読み上げて)」というサンプルのコマンドから、その使い方がうかがえる。
電子デバイスを音声で操作するというのは、昔はサイエンス・フィクションの世界でしか見聞きしなかったが、近ごろは端末に話しかけてスケジュール管理やメッセージ作成、テレビ番組の検索などをすることも多くなってきた。デバイスが人のことをもっと理解して音声で答えられるようになるうえで鍵を握っているのが人工知能(AI)で、Amazonの「Alexa」や「Googleアシスタント」、Appleの「Siri」もかつてないくらい人間らしい反応をするようになってきた。
Scoutは、スクリーンリーダーなどの使いにくい解決策に頼ってインターネットを何とか使えるものにしている視覚障がい者にとっても、インターネットの形を一変させてくれるかもしれない。Mozillaの目標の1つは、「オンラインへのアクセス、機会、あるいは体験の質が個々人の人口学的特性によって左右されることのないような、地球上のすべての人が含まれたインターネット」を形作ることにある。
Mozillaは、「初期段階のプロジェクト」とされるScoutについて、詳細を述べようとはしなかった。
「われわれはこの取り組みについて、開発がもっと進んだ段階で公に議論するのを楽しみにしている」(Mozilla)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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