Twitterは米国時間2月8日、ロシアと関連のある少数のアカウントが、英国の欧州連合(EU)離脱(Brexit)の是非をめぐって行われた2016年の英国民投票に影響を及ぼそうとした可能性について述べた。Twitterは以前、この問題を否定していた。今回、Twitterで英国における公共政策や社会貢献活動の責任者を務めるNick Pickles氏が、ワシントンD.C.で開催された英議会下院の公聴会でこの情報を明らかにした。
Pickles氏によると、Twitterは、ロシアの支援を受けてオンラインで偽情報を発信する企業とみられているInternet Research Agency(IRA)と関連のある49のアカウントが、国民投票のキャンペーン期間中に合計942件のツイートを投稿したことを発見したという。Pickles氏は、これらのツイートがこれまでに461回リツイートされ、「いいね」は637回クリックされたと述べた。
Google、Facebook、Twitterの代表者と英国の政治家11人はこの日、ワシントンD.C.に集まり、2016年の英国民投票と2017年の英総選挙の期間中における偽ニュースの問題について議論した。
英国の政治家らは、英国民投票キャンペーンに関して、ソーシャルメディアプラットフォームで偽ニュース問題のような動きがあったかどうかを明らかにしようとしており、独自に調査を開始している。今回ワシントンD.C.で開催されたセッションの内容も、そうした調査の成果に織り込まれる見通しだ。
この調査の一環として、Damian Collins委員長は2017年後半に、FacebookとTwitterに、国民投票に関わるロシア関連のアカウントについて調査するよう求めた。Pickles氏が今回示した数字は、Twitterによる調査で明らかになったものだ。
Facebookで英国の政策担当ディレクターを務めるSimon Milner氏は同日、同社の独自調査の結果を月末までに委員会に示すことを約束した。YouTubeの公共政策担当グローバル責任者のJuniper Downs氏は、Brexitに関連する、ロシアの支援を受けた広告はYouTubeで見つかっていないが、Googleは委員会に向けた独自の調査を実施していく意向だと述べた。
3社の代表者は同日、偽ニュースは自社のプラットフォームにとって有害なものだと繰り返し、偽ニュースから利益を得ていることを否定した。3社は対抗措置を講じており、そのために手動と自動のシステムを組み合わせて利用していると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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